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13話 黒鬼の襲撃

 大治の夜の町の中を黒い影がうごめく。

 この町は隣国の奴国(どこく)との密輸の利益が大きい町であり、闇は深い。

 深夜、倉庫街に人が集まる、奴国の商品を買いに来ているのだ。

 倉庫街には影が身を潜ませている。

 運の悪い商人が影を見つけてしまう。

 商人は声を上げる間もなく影に引き裂かれる。

 影は、屋根伝いに移動していく。

 達郎は美代と同じ部屋に寝ることになり緊張している。

 彼の前には、金髪碧眼美少女が寝ているのである。

 距離間のつかめない達郎にとっては、美代との関係を進めるチャンスなのだが、どうしてよいか悩むところである。

 美代が達郎に言う

 「寝られないのですか。」

 「いや、ちょっと考えごとをしていて。」

達郎は適当にごまかす。

 俺は久しぶりに清音と2人きりの夜を過ごせて夢見心地である。

 そこへ影が館の中庭に降り立つ。

 影は体重を殺して降り立ったため、わずかな音しかしない。

 その音に清音、弥次郎、千代音、美代が反応する。

 俺と達郎も清音と美代の行動に警戒感を覚える。

 6人はそれぞれの部屋で刀を抜き、侵入者を待ち構える。

 しかし影は別の部屋を襲う。

 そこは使用人の部屋である。

 寝ていた使用人は、影に気づくことなく殺される。

 俺たちは部屋を飛び出す。

 廊下に黒い影がいるが大きい、天井に頭がつかえるためかがんでいる。

 達郎が言う

 「黒鬼です。」

俺はその言葉に速攻で力の刃を飛ばす。

 黒鬼は天井を破り外に出て力の刃をかわす。

 すでに弥次郎と千代音が外に出ている。

 2人は飛び出してきた黒鬼と対峙する。

 2人は刀に魔力を乗せて黒鬼を切りつけるが、黒鬼は巧みにかわす。

 千代音が上段から切りつけると黒鬼は後ろに飛びかわす。

 そこには弥次郎が構えている。

 弥次郎は、黒鬼の背中を切りつける。

 黒鬼の背中には傷がつくが浅い。

 弥次郎が千代音に言う

 「こいつ固いぞ。」

そこへ俺たちが駆け付ける。

 清音が黒鬼の右腕に切りつけるが手ごたえが無い。

 刀で切ることが出来なかったのである。

 清音は黒鬼に右腕で振り払われる。

 彼女は後ろに飛びショックを和らげる。

 俺は清音に声をかける

 「大丈夫か。」

 「危なかった。」

俺は清音が大丈夫そうで安心する。

 美代が黒鬼の左腕を切り落とす。

 黒鬼は左腕を拾うと大きく飛び、俺たちの囲みから逃れる。

 そして左腕を傷口に付けると左腕は元通りに付く。

 黒鬼は固いだけでなく再生力も強い。

 俺と美代は力の刃を黒鬼に向けて飛ばすが避けられる。

 黒鬼はそのまま逃走する。


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