11話 能鬼師の襲撃
弥次郎は、能鬼師が歯に仕込んでいた毒物を取り出す。
彼はさるぐつわを外すと能鬼師に質問する
「鬼柳の命令か。」
能鬼師は答えない。
弥次郎は能鬼師の爪を1枚はがす。
能鬼師は痛みに叫び声を上げる。
「鬼柳はどこにいる。」
「しゃべることはない。殺せ。」
能鬼師は弥次郎に言う。
弥次郎は能鬼師を拷問するが何も情報を得られない。
2日目、馬に乗りながら弥次郎は俺の横に付ける。
弥次郎は俺に言う
「今夜も夜襲があるでしょう。」
「鬼柳は少しでも消耗させる気かな。」
「夜、寝させないためです。」
「能鬼師は、とらえてもすぐ殺してしまおう。」
「情報はいいんですか。」
「睡眠時間の方が大切のようだ。」
「分かりました。」
俺は大治についても休む暇がないと考える。
2日目の夕方、俺が陣を張る。
美代と交代で陣を張ることにしたのだ。
深夜になるとやはり地面から振動が伝わってきて起こされる。
達郎は赤鬼の群れを見つける
「赤鬼が15匹来ます。」
今回は数が多い。
俺は刀を抜いて、刀に魔力を乗せて、力の刃を作る。
美代も同じように力の刃を作る。
俺と美代は、力の刃を飛ばす。
俺が4匹、美代が3匹切り殺す。
弥次郎と千代音も力の刃を飛ばして1匹づつ切り殺す。
清音が陣を飛び出し、赤鬼を奇襲して右足を切り落とし倒れてきたところを首をはねる。
達郎も刀に力を乗せ、刀身を伸ばして赤鬼の首をはねる。
弥次郎は能鬼師の気配を探る。
俺は、陣を出て力で刀身を伸ばした刀で赤鬼を2つにする。
千代音は赤鬼が繰り出してきたこぶしを足場にして飛び、赤鬼の首をはねる。
千代音はさらに赤鬼の後ろに回り込み、腱を切ると倒れた赤鬼を背中から心臓を貫く。
美代は魔力で刀身を伸ばして赤鬼をよこなぎにして切り、さらに力の刃を飛ばしてもう1匹切り裂く。
弥次郎は能鬼師を見つけ、追い始める。
能鬼師は逃げるが、弥次郎はすぐに追いつき、首をはねる。
達郎が言う
「赤鬼の数が増えてきましたね。」
「牛鬼が20匹襲ってきたこともあるよ。」
「そうですか。」
俺の答えに達郎は嫌そうな顔をする。
3日目の深夜、またしても地面からの振動で目を覚ます。
達郎の目は、近づいてくる化け物を捉える
「牛鬼が20匹いますよ。つなさんがあんなこと言うから。」
達郎は愚痴るが俺のせいではない。
俺と美代は、力の刃を飛ばす。
俺と美代の放った力の刃は、牛鬼を12匹切り裂く。
弥次郎と千代音の力の刃を飛ばして1匹づつ仕留める。
達郎は牛鬼の振り回す腕を切り飛ばし、胴に切りつけ致命傷を負わせる。
清音は木の幹を足場にして飛び、牛鬼の首をはねる。
達郎は牛鬼が襲ってくる中、必死で能鬼師を探す。
俺は力の刃を飛ばして、さらに2匹切り裂く。
弥次郎は牛鬼の攻撃をかわして両腕を切り落とすと千代音が首をはねる。
美代は牛鬼のこぶしをかわすと間合いを詰め牛鬼を袈裟切りにする。
弥次郎は、能鬼師の気配を探す。
達郎が木の影にいる能鬼師を見つけて言う
「あそこにいます。」
俺は達郎の指さす方へ力の刃を飛ばす。
力の刃は能鬼師を2つにする。
4日目の深夜、地面からの振動で目を覚ます。
達郎は、化け物を見て青くなる
「牛鬼が40匹以上います。」
「固まっているのか。」
「散開してますが固まった状態です。」
「力の刃を撃ち続けるぞ。」
俺と美代、弥次郎、千代音、達郎は力の刃を作っては飛ばし続ける。
牛鬼は俺たちの所にたどり着く前に全滅する。
清音が
「私の獲物がない。」
と抗議する。
だが、能鬼師の姿が見当たらない。
逃げられたと思い牛鬼の死体を確認すると能鬼師の死体を見つける。
牛鬼が65匹いたことが判る。
5日目の朝が来る。
俺たちは4日連続の襲撃で寝不足気味である。
午後、俺たちは大治に着く。




