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3話 黒い影

 倭の国の西端(にしはし)大治(おおはる)と言う町がある。

 この町は、この地域が西側の国、奴国(どこく)に接しているため、守備軍2000が置かれている。

 国境は塀や柵が作られているわけでなく、ただ草原が広がっている。

 そのためか密輸が行われていると噂のある街である。

 大治から1日歩いたところにある村で異変が起きる。

 村の家畜が襲われ始める。

 村人たちは夜間警戒する。

 警戒すると言っても夜、村は真っ暗である。

 家畜が襲われる音を聞いて、村人たちが駆け付けるが真っ暗で何も見えない。

 慌てて松明に火をつけるが化け物は去った後である。

 次の夜、松明に火をつけて村人たちは化け物を待つ。

 深夜、家畜が襲われる音が聞こえる。

 村人たちが松明を持って駆け付けると黒い影が家畜を襲っている。

 化け物は村人たちに気づくと松明を持っていた村人を殺して立ち去る。

 村長は、大治のよろず仕事斡旋所に化け物退治を依頼する。

 報酬は金貨2枚である。

 2人組の剣士が依頼を受ける。

 剣士たちは村に着くと村長に会う。

 化け物は影しか見えず3メートルほどの大きさだったと聞く。

 村長は松明を用意するが剣士たちは辞退する。

 2人組の剣士は夜目がきくと自信を持っている。

 彼らは村の中に身を潜めて、化け物を待つ。

 2人は化け物を赤鬼と推定している。

 大きさから赤鬼か牛鬼しか考えられないが、村の水源は井戸であるので牛鬼は考えられない。

 深夜になると家畜が襲われる音が聞こえる。

 剣士たちは走って、その場に向かう。

 しかし、真っ暗で何も見えない、彼らは夜でも獲物を見つける自信があるが何も見えないのである。

 化け物はそのまま立ち去ってしまう。

 剣士たちは、松明を持つことにする。

 次の夜、家畜が襲われる音がする。

 剣士たちは松明に火をつけ、走って向かう。

 そこには黒い影がうごめいている。

 化け物は剣士たちに気づくと素早い動きで剣士の1人を跳ね飛ばす。

 剣士は頭から地面に落ちる。

 もう一人の剣士が刀を抜いて、化け物に切りかかる。

 剣士は化け物の右腕を切り落とそうとするが固くて切れない。

 化け物が鋭い爪を振るうと剣士の首から上が無くなる。

 翌朝、村人は2人の剣士の死体を発見する。

 依頼の失敗を村人がよろず仕事斡旋所に連絡して報酬は金貨3枚になる。

 剣士たちが化け物に返り討ちにあった様子は誰も見ていない。

 3人組の剣士が依頼を受ける。

 3人は金貨3枚の報酬につられたのだ。

 3人組の剣士は村に着くと村長に会う。

 村長は3人に言う

 「もうすぐ家畜がいなくなります。」

 「それは危ないですね。」

 「はい、次は人が狙われます。」

 「分かりました。今夜、化け物を退治します。」

3人は村の中に潜み、化け物を待つ。

 夜が更けてくると家畜が襲われる音が聞こえる。

 3人は松明に火をつけ、走り出す。

 到着すると黒い影の化け物がうごめいている。

 3人は松明を投げ捨てると刀を抜く。

 化け物めがけて、3人は3方向から迫る。

 化け物は右腕を振るが、それを避けて胴に切りつける。

 しかし、刀が通用しない。

 剣士は化け物の右腕に捕まり地面にたたきつけられる。

 剣士は地面にシミを作る。

 もう1人の剣士が正面から切りつけるが刀が通用しない。

 剣士はもう一人に言う

 「逃げろ、刀が通用しない。」

それが剣士の最期の言葉になる。

 剣士は化け物に蹴られ、内臓が破裂する。

 残った剣士は、逃げ出す。

 化け物は立ち去ってゆく。

 剣士は大治に戻り、よろず仕事斡旋所に赤鬼の刀が化け物に通用しないことを伝える。

 よろず仕事斡旋所では、剣士に化け物の特徴を聞くが、黒い影としかわからない。


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