表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/244

8話 裁き

 日野信当の事件は数百人が役人に調べられることになる。

 信当は、帝の義父に当たる。

 その者が帝の長女の命を狙ったのだ。

 ことの重大さに慎重に調べられる。

 捜査は3か月に及んだ。

 鬼柳儀幽についても捜索が続けられたが手掛かりはない。

 分かったのは、貴族にそのような者はおらす、倭の国の商人にもいないということである。

 そして、日野信当を筆頭に謀議をした10人の貴族は斬首となる。

 5人の貴族が蟄居(ちっきょ)、10人の貴族が閉門になる。

 その影響は国府の街に混乱をよんだ。

 処罰を受けた貴族と取引のある商人は、取引が無くなり店をたたむものが出てくる。

 それは、商品を扱っている者や作っている者まで影響が及ぶ。

 つぶれた店の隙をついて店を開店させる者もいたが、国府の町の人に睨まれうまくいかなかった。

 角倉の宗七は慎重に機会をうかがっていたため、難を逃れる。

 九条正親たちは、久しぶりに集まり話をする。

 日野信当の事件で、捜査がされているうちは控えていたのである。

 信当のように謀議をしていると噂されないためである。

 九条正親が話し始める

 「日野信当殿があのようなことを画策したとは恐ろしいことです。」

 「鬼柳儀幽にそそのかされるか操られたのではないでしょうか。」

四條兼隆が言う。

 「その鬼柳儀幽は、いまだに見つかっていませんな。」

 「彼は妖術のようなものを使っていました。」

 「妖術使いですか。」

 「分かりません。」

 「我々も気を付けませんと鬼柳の術中にはまりますな。」

 「とはいえ、竹丸様を推していた主だった貴族がいなくなりました。」

 「菊姫様が世継ぎになるのは近いですかな。」

 「つな殿が次に功を立てれば結婚できます。」

 「つな殿は帝の覚えもよいですからな。」

 「この先が楽しみですな」

九条正親たちの表情は明るい。


 俺は四宮でのんびり過ごしている。

 午前中は清音と剣技の訓練をする。

 最近、清音の動きについて行けるようになり。

 清音の剣げきを受け、反撃できるようになる。

 午後は弥次郎から剣技の訓練を受け、魔力のコントロールの訓練をする。

 魔力の訓練には、弥次郎、千代音、達郎も参加している。

 特に弥次郎と千代音は刀に乗せる力が大きくなっている。

 達郎は、午前中を弥次郎から剣技を習っている。

 弥次郎が言うには達郎の剣技はかなり上達しているようである。

 夜は千代が1日おきに部屋にやってくるようになる。

 千代が言うには、清音と日奈は俺と同じ部屋に住んでいて不公平だそうだ。

 俺は平等に扱っているつもりだが、清音の次に日奈が好みなのは仕方がない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ