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3話 植松良房の情報

 俺たちは、領主の館に着くと馬からおりる。

 植松良房が出迎えに出ている。

 「植松殿、土蜘蛛を討伐することが出来ました。」

俺が礼を言おうとすると良房は挨拶もそこそこに

 「大切な話がありますので中に入ってください。」

と言う。

 俺たちは、良房に広間に通される。

 良房は話を始める

 「九条正親たちの貴族の集まりに鬼柳儀幽が現れました。」

 「九条様たちは大丈夫なのですか。」

 「はい、護衛の兵が亡くなった様ですが貴族たちは無事です。」

 「そうですか。」

 「九条様たちと鬼柳のやり取りで千代様を赤鬼で襲った犯人が分かりました。」

 「誰ですか。」

 「里見清嗣です。」

 「知らない名前です。」

 「元は竹丸様を推していた貴族ですが、最近、菊姫を推すようになった貴族です。」

良房は話を続ける

 「彼は鬼柳にそそのかされて、千代様を襲ったようです。」

 「さらに彼が、日野信当が赤鬼で菊姫を襲ったと話したのです。」

 「日野信当と言えば、竹丸様の祖父に当たる貴族ですね。」

 「そうです、竹丸様を推している貴族の筆頭です。」

 「これは大変ですね。」

 「はい、今、国府ではかなり混乱しているようです。」

 「菊姫は知っているんですか。」

 「すでに書簡を送っています。」

 「しかし、鬼柳儀幽は何者でしょう。」

 「わかりません。密偵は彼に近づこうとすると殺されてしまいます。」

 「普通ではないですね。」

 「そうです。この世の者とは思えません。」

 「人間でないのですか。」

 「たとえです。化け物じみているように感じています。」

 「気を付けたほうがよさそうですね。」

 「はい、話は変わりますが、土蜘蛛討伐おめでとうございます。」

 「ありがとうございます。達郎さんのおかげで戦うことが出来ました。」

 「そちらが達郎さんですか。」

 「はい、私が達郎です。」

 「私の所で働きませんか。」

 「えっ、あのう。」

俺が良房に言う

 「彼は私たちと四宮に行きます。」

 「そうでしたか。残念です。」

良房も達郎の才能に目を付けたようである。

 「つな殿は、菊姫との結婚の約束を取り付けたそうで。」

 「いえ、次に功を立てれば、官3位の約束をしただけです。」

 「聞いていますよ。帝が菊姫との中を認めたそうで。」

 「そこまで知っているのですか。」

 「つな殿、覚悟していた方が良いですよ。」

 「菊姫の夫になることですか。」

 「いいえ、帝がつな殿に帝位を譲ることです。」

 「えっ、なんでそうなるのですか。」

 「帝がつな殿を認めているからです。」

 「これからは帝からいろいろな指示があるかもしれませんよ。」

俺に帝位は興味ないのだが気づけば渦中にいるようである。

 菊姫との結婚は覚悟できているが、帝位は荷が重そうである。

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