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18話 討伐の褒賞

 俺たちは、土蜘蛛討伐の証に頭を持ち帰ろうと思ったが大きすぎて持つことはできない。

 仕方なく牙を1本切り取り持ち帰ることにする。

 それでも牙は大きく、俺と弥次郎、達郎で交代で運ぶことにする。

 俺たちが国府に着くと門兵が走る。

 俺たちは町の大通りをまっすぐ城門に向かって歩いていく。

 街の人々は俺たちの様子を見て、討伐成功を感じ取り、歓声を上げる。

 城門まで来ると、門兵が大声を上げる

 「開門。」

俺たちはそのまま歩いて中門を通り、中庭へ行く。

 中庭にはすでに貴族たちが集まっている。

 俺たちは中庭の中央に行き、膝まづく。

 帝が中庭に来て、貴族たちは左右に並ぶ。

 俺は帝に報告する。

 「土蜘蛛を討ち取り、陛下の御威光を示してまいりました。」

九条正親が俺に言う

 「討伐の証をあらためる。」

弥次郎が土蜘蛛の牙を差し出す。

 俺は言う

 「土蜘蛛は巨大なため、牙を1本持ち帰りました。」

正親が土蜘蛛の牙を掲げる。

 牙は長さ1.5メートルほどある。

 貴族たちから驚きの声が上がる。

 帝は俺たちに

 「大儀でした、約束通り褒賞を取らせましょう。」

 「つなと清音には、次に功を立てれば官3位になる念書を与える。」

 「弥次郎と千代音には官6位と褒賞金を与える。」

 「達郎には官9位と褒賞金を与える。」

 「土蜘蛛の遺体は軍で回収しましょう。」

 「ありがたくお受けします。」

俺たちは約束の褒賞を受け取る。

 達郎は官位をもらって、これからどんな仕事をするか考えている。

 俺は達郎に聞く

 「これからどうするか決めていますか。」

 「いや、何をするか考えています。」

 「それはよかった。」

 「はっ。」

達郎の顔色が変わる。

 「このまま私たちと四宮に行って、菊姫に仕えてもらいます。」

 「私に拒否権はないんですか。」

弥次郎と千代音がかわいそうなものを見る目で見る。

 清音は告げる

 「拒否権てなあに。」

達郎は逃げられないと悟る。

 俺は四宮にいる石川影平に少し申し訳なく思う。

 きっと彼は怒るだろう。

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