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1話 この森、異世界?

この作品の異世界は「水の巫女の助手になる」の異界をベースに考えています。

戻らすの森は、36話の森と同じものです

 彼女が仮面を外すと金髪碧眼の美少女が現れる。

 一目見て心を奪われる

 「きれいです、一生一緒にいましょう。」

思わず、俺の口から漏れ出す。

 これが俺の異世界生活の始まりとなる。

 そして、その言葉は誓いとなる。

 話を少し前に戻そう。


 俺は、熊野(くまの)つな、大学生をしながら悪霊などを祓ったりする祓い屋をしている。

 腕の方は、弟子入り早々、師匠の力を上回った実力者だ。

 最近、独立したばかりだが、すでに業界では有名になっている。

 そんな、俺に依頼が来る。

 五木(いつき)村の村長が俺に

 「近くの森から一つ目の赤鬼が来て人をさらっていきます。」

 「その赤鬼を退治すればいいのですね。」

 「はい、ですが森は戻らずの森と言われている恐ろしい所です。」

 「この仕事には危険がつきものです、任せてください。」

 「お願いします。」

俺は依頼を受けることにする。 

 俺はもちろん行く森について調べる。

 戻らずの森は

 「入ると戻ってこれないと地元で恐れられ、森に入る者はいない。」

 「心霊スポットになっていて、毎年、行方不明者を出している。」

 「テレビの取材班が行方不明になり、捜索されたが見つからなかった。」

といったことが分かったが、赤鬼の話はない。

 五木村は戻らずの森の周りに民家が点在する山村で森に行く道はない。

 俺はそれだけ調べると準備を始める。

 森に入るのに適した服装に、森に分け入るために(なた)も用意する。

 俺は村長の家に寄ってから森の中へ入る。

 森の外には霊がたくさんいたが、森の中にはまったくいない。

 それどころか動物の気配さえない。

 森の中は静まり返り、毎年、行方不明者が出るというのにゴミ1つ落ちていない。

 当然、赤鬼の姿もない。

 俺は、この森が普通ではないと感じる。

 夜になり、俺は木の周りに陣を張り、木の上で夜を過ごす。

 陣を張れば化け物は見ることが出来ないので安全だが、万が一に備えて木に登ったのである。

 深夜、霧が出てくる、俺のいるところに何か近づいてくる。

 霧の中から出てきたのは、一つ目の赤鬼だ、小柄で小学生くらいの体格だ。

 俺は、鬼に攻撃せずやり過ごすことにする、霧の中には多くの気配があるのだ。

 鬼は1匹ではないらしい。

 赤鬼は俺の陣の周りを嗅ぎまわるが、去っていく。

 俺が陣を張っていたため見えなかったのである。

 朝になると森の雰囲気は一変する。

 鳥のさえずりが聞こえ、動物の気配がある。

 そして、森のいたるところに行方不明者の持ち物だったのか、リュックサックやカバンが落ちている。

 俺はあまりの変わりように別の森にいる気分になる。

 森の中を探し回り、俺は大木のうろにいる一つ目の赤鬼を発見する。

 俺は丹田(たんでん)に力を籠め柏手(かしわで)を打つ。

 一つ目の赤鬼は血を吐き倒れる。

 俺は鬼を狩った証拠に鉈で角を切る。

 俺は森を出ようとして歩く。

 すると社の裏手に出る。

 俺の調査では、森の周りに建物はないことを知っている。

 しかし、ここに社がある。

 様子をうかがっていると人がやってくる。

 男が1人である。

 その男は着物を着ている。

 洋服ではなく着物である。

 俺は人に見られないように社から外を見渡す。

 家が点在しているがすべて茅葺(かやぶき)の屋根である。

 ここは明らかに俺のいた世界と違っている。

 俺は異世界に迷い込んでしまったのである。


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