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Story7「奇妙なプロジェクト」

大きな犯罪に関わってしまった純。彼の目的とは?そしてその行方は?

ティオの父親は2人を無事、知り合いの貨物船へと乗せた。そしてそれをしっかりと

見送り、俺はジョーを連れ日本へ帰国した。


純「はっ〜っ、久しぶりに日本の空気吸ったよ。やっぱ故郷の空気はうまいっ。」


ジョー「お疲れ様。」


純「だが・・・これから大仕事が待ってんだぜっ。」


ジョー「そうですね。」


純「とその前に、ドニーとティオを出迎えに行かね〜となっ。」


ジョー「はいっ。」


俺は緊張と焦りをを隠せなかった。何故なら今現在まで生きて来て、これ程の大

きな犯罪を犯した経験は、勿論無かったからだ。いざ手を下す・・・、と思うと

物凄く恐ろしい気持ちになった。しかし、今からではもう引き返せやしね〜っ。

そう自分に何度も言い聞かせながら、自らを平成に保とうとした。

ティオの父親の知り合いに、口利きをしてもらった事により、何とか計画

通りに事が運んだ。

そして再び俺達は再開し、4人全員で顔を合わせる事となったのだ。


純「オマエ達、今日から再びよろしくなっ!」


其々「宜しくお願いします。」


純「まずは、当然オマエ達に、今後の計画と予定を、説明しなければならない。そこで

なんだけど、しばらく俺の計画に耳を傾けて欲しい。」


其々「はいっ、解りました。」


純「まずは、ジョー。オマエは何をすれば良いのかと言うと、俺の代わりに午前8時から

午後17時まで、会社へ行って仕事をして欲しい。とは言っても俺は今無職。だからまずは

就職活動をしてもらう必要性があるんだ。その前に・・・、少し、日本語を流暢に話せる

準備が必要だ。俺が今日からみっちり指導する。多少言葉がおかしくても、殆ど話す機会の

ない仕事を選択すれば、問題はないだろう。心配するなっ、間違いなく一ヵ月もあれば

可也、上達するさ。」


ジョー「はいっ、解りました。」


純「それからドニー。オマエは午後19時から午前0時までの仕事をするんだ。

なぁ〜に心配ないっ、俺が探してくるさっ。

とりあえずは一か月間、就職活動と言語と文字書きの指導を行う。」


ドニー「はいっ!」


純「そしてティオ、オマエは言葉を一番覚えそうにないっ。だからしばらくは俺の身の回り

の世話をする事。それから後に、オマエのアルバイトを探す予定だっ。」



しかしこれからしばらく指導をしないと、恐らくはまだ使い物にはならないだろう。



そうして俺の奇妙で且つ、妖しいプロジェクトが発動し始めた。

しかしもしもこれを、どデカイ商売にしたとすれば、何かの拍子にすぐにバレちまう

可能性も十二分に、考えられるだろう。

しかし俺は、細々と人に使われる訳ではなく、何もする訳でもなく、ただ俺自身が

生きる為だけに、他人を働かせる道を選んだのだ。

だからこんなにちっぽけで地味な俺を、誰も調べたりはしないさっ。

そんな地味な俺自身に、興味を持つヤカラもいないに決まってるっ。

仮に写真を貼り、履歴書を持って採用試験を受けたとしても、それが替え玉だと

どの様にして知り得ると言うのだ。この事実を知ってる人間は、紛れもなく俺自身

しかいないのだ。3人共が俺にそっくりなんだから、それに別々の仕事場に行けば

それを知りえる状況も、起こり得るとは考え難い。



完全に今の俺は、俺自身の事だけしか考えていない。俺は一体、何処までナルシストに

なれるのだろうかっ。それを追求すれば追及する程、心が弾み踊る音が丸でこの耳に

ハッキリ聞こえる様だっ。


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