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Story(the SUN)16「君の望みは?」

ジョーのありあえない行動が純にとっては、逆に騙された

気持ちになり落ち着かないでいた。そして目の前に次々と

起こる現実が、いまだ信じられないでいた。

ジョーの願いそして純の思惑、二人は平行線を

辿りながら運命と言う糸に絡まって行く。


ジョーのありあえない行動が純にとっては、逆に騙された気持ちになり

落ち着かないでいた。そして目の前に次々に起こる現実が、いまだ

信じられないでいた。ジョーの願いそして純の思惑、二人は平行線を

辿りながら運命と言う糸に絡まって行く。


純「なぁ〜っ、何がなんだか解らないよっ。もっと詳しく説明してくれよっ。」


ジョー「そうねっ純・・・、アナタは最初から不法入国も不法滞在にも、携わってい

なかったのです。」


純「あぁ?今更何言ってんだよっ。現に携わって来た事実は、なにより俺自身が一番よく

把握している事じゃね〜かっ。それ以上、どんな説明があるって言うんだよっ。」


ジョー「まず私はドニーの村で、彼の渡航手続きをしました。

その後ティオにも、同じ手続きをしたのです。」


純「ジョーは俺とずっと一緒にいたはずなのに、そんな手続きが何処に出来たってんだよ!

そんな事出来る訳がね〜だろっ!」


ジョー「いいえっ、私はあの時アナタにコッソリと解らない様、この家のモノと連絡を取り

そしてその後に父と、ある誓いを交わしました。そっそれは・・・。

もしも私の出す条件をすべて飲んで戴けるのならば、一年後には必ずこの家へ自主的

に帰るとの約束し誓ったのです。」


純「突然そんな事を言われても、理解に苦しむよっ。しかし何故俺なんかを・・・。」


ジョー「それは・・・、アナタの事を助けたかったから、アナタに罪を犯して欲しくなかったから。

でも私にはアナタを、完全に救い出す事は出来なかったのです。その結果アナタは罪の償いを

する羽目になったのです。それにより、アナタには随分辛い思いをさせてしまいました。

だからアナタに会って、この事をずっと誤りたかったのです。」


純「しょうがね〜よっもう・・・。俺が罪を償うべきなのは当然だったんだから。

現に俺はジョー達を、酷い扱いして働かせてたんだしっ・・・。」


<しかしまさか俺はジョーに、すべてを見透かされていたとでも言うのかっ。

それに気付くと、途端になんだか力が抜けるぜっ。>


ジョー「純、アナタの望みはなんですか?」


純「それはこっちが聞きたい話だぜっ。じゃ〜オマエの望みはいったい何だったんだっ?」


ジョー「私の望みは・・・、自由です。」


純「自由?」


ジョー「はいっ、だけどそれはきっとアナタも同じでしょう。」


純「違う、俺は金が欲しいだけ、金を得て堅苦しい事は何も考えずに細々とでも気楽に

暮らせられれば良いっ。俺の望みは、たったそれだけだったんだっ・・・。」


ジョー「そう・・・。」


ジョーは意味深な笑みを浮かべながら、そう言って部屋を出た。

部屋に残された俺は頭の中が空っぽになって、その場からしばらくは動き出せそうには無かった。

ジョーは・・・俺の知らないジョーは、大富豪の娘だった。こんな事が信じられる訳が何処に

あるってんだよっ。あの貧民街でバスの運転手をしていた俺と同じ顔を持った男が・・・。

こんな現実、ある訳がね〜っ。これはきっと又夢なんだっ。きっとそうに違いないっ。


俺は目前に起こる現実を、いまだ全く理解出来ないままでいた。そしてただその場に呆然と立ち

尽くしていたのだった。とその時・・・、

先程部屋を出て行ったジョーが、戻って来たのだ。そしてジョーが又再び語り始めた。


ジョー「純、これからのアナタはナニを望む?」


純「うるせ〜っ、オマエに俺の何が解るってんだっ・・・。」


ジョー「・・・・・。」

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