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魔法動物診療所!  作者: 麺職人
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暫く走っていると、二人が止まったので下ろしてもらい、周りを見るとどうやらアルブスが旋回していた辺りについた様である。アルブスがこちらに気づいた様でハンドサインを送り指示を出す、その下では衛兵二人が罠に嵌ったシーフフォックスに近付いて行く、それにカトルは何やら四角い箱を向けている、撮影機と言うらしい、光魔法を用いて風景などを記録できる最新の魔道具らしいなぜそんな物を持っているのかと思ったがもう考えるのを辞めた、撮影を終えたのかニヤリと笑った。


  「ランはここで待っていて。」


そう言って前に出ていく。


  「やぁ衛兵君達、君達がシーフフォックスを密猟している証拠は掴んだよ。これは最新の魔道具で風景などを記録できるんだ君達がシーフフォックスを罠に追い立てる所を記録させて貰ったよ。」


カトルがそう言うと衛兵達の一人はシーフフォックスの方に向かいもう一人はカトルにむかって剣を抜き襲いかかった。

次の瞬間、カカンッと金属音がすると、衛兵の剣が折れていいて、その背後には剣を鞘に収めるゼクトの姿があった。はっや!剣を抜くのも見えなかったし、いつの間にかあんな所にいるし何なん?アイツ?


  「同じ騎士として、俺に剣を向けるのってどう思う?ゼクト」

  「死罪。」


ゼクトは短く答える。その頃、シーフフォックスの方に向かった衛兵はシーフフォックスを持ち上げようとしたが、シーフフォックスは霧の様に消え、手は空を切る、シーフフォックスは通常姿を消す事が出来ても、実体が無くなる事はない、ならば如何して消えたのか、答えは簡単、元々そこには居なかったのだ。

撮影機は光魔法で周囲の風景を記録し、それを再現する事で映像を見ることができる魔道具だ、その仕組みをイラストと実演で時間は掛かったがシーフフォックスは知能が高いので何とか覚えさせ自身の分身の様な物を作る事に成功した、ただし映像なので動いても周りの草をスルリと抜けたり、草が揺れなかったりしたら、怪しまれる、そこでアルブスの出番だ、シーフフォックスを掴んで空を飛びつつ風魔法で草を揺らしたり、前もて邪魔になる物をどかしたりして地上に移し出されている映像の不自然さをなくしていき、衛兵に映像を追わせ誘導する。それで危険を冒さず衛兵がシーフフォックスを密猟している証拠を手に入れる事ができた。因みに私達が診療所で合図を待っていたのは流石に人間三人を隠す魔法は使えない様なので、近くにいるとバレる可能性があったからだ。

すでに衛兵二人はゼクトに縛られていて、安全なので私も前に出る。するとシーフフォックスをぶら下げたアルブスがこちらに飛んでくる、シーフフォックスを地面に下ろし私の肩に留まり褒めて欲しいのか頬に顔を擦り寄せて来る、シーフフォックスも私の足にくっついている。


  「ふふっみんなよく頑張ったわ。」


と言いつつアルブスとシーフフォックスを抱きしめる。後でおやつか何かあげなくては。


  「俺にハグは無いのか?」

  「ある訳ないだろ、とっとと薬草返して帰れ。」


赤髪を睨む。


  「ハハッ冗談だって、薬草は返すよそれと協力してくれて助かったよ、今度何か礼をさせてくれ。」

  「薬草返してくれれば別に良い、それに私も密猟が許せなかったから。」


また会ったら何かに巻き込まれそうだから会いたく無いのは黙っておく。


  「礼は俺がしたいからするんだ、もう黄昏時だし明日は空いているかい?」


粘着質で面倒臭いが、コイツは無駄に強靭な精神を持っているので断り続ける事の方が面倒臭いので折れることにした。


  「分かったよ空いてるって、あの衛兵どもはどうするんだ?」

  「あ〜それならゼクトが何とかするさ。」


ゼクトが衛兵達を引きずりながらこちらに来たので私達は取り敢えず森を出ることにした。






魔道具

魔法を用いて作られたもしくは魔力を用いずに魔法を発動させる道具のこと多くは職人が手作りしている為非常に高価。


魔法

火 水 地 氷 風 木 光 闇 無 の九つの種類に分けられる。無系統の魔法は身体強化などで魔力があれば誰でも使える。魔法動物は生まれつき一定の魔力を持っているが人間には持つ者と持たない者がいる。植物や宝石にも魔力を持つ物がある。


魔法動物

魔法を持つ動物のこと、人間と違い魔法陣が無くとも魔法が発動させることが出来る。長く生きたものは霊獣、霊鳥、霊魚、霊虫、と呼ばれ加護と呼ばれる力を授ける事がある。人語を理解するものも多い。


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