シーフフォックスと赤髪
亀の歩みのスピードで投稿しますんでよろしく!
「やっと着いた!ー」
2時間程たってやっと王都の外れの検問所につきましたよ〜。
衛兵さんに身分証を渡して確認してもらい中に入る、あ〜王都は久しぶりだな〜まぁ久しぶりと言っても2ヶ月振りかな?あれ?意外と来てない?まあ良いか、とりあえず薬草を買ってとっとと帰りましょう!
王都にあるお城は真紅の屋根に純白の城壁がはえとても美しい、此処フィシオゴロス王国は霊鳥フェニックスの加護を受けて繁栄しているためこのようなデザインなのだろう。ちなみに!ちなみに!加護というのはですね!とてつもない程長く生きた霊鳥、霊獣と呼ばれる特別な魔法動物が自身が率いる群れや気に入った人、国に自身の力の一端を分け与えて特殊な力を授けることなんですね〜霊鳥、霊獣凄いですね〜あいたいな〜ムフフ・・・とまぁ気お取り直して街道を進む。
(痛い!助けて!)
えっ!
(助けて!助けて!誰か!)
えっ?なにこれ?女の子の助けを求める声が聞こえる。周りを見回してみてもそんな感じの子は何処にも居ないし誰も反応していない、むしろ私の方が見られている、まぁこれは慣れている。私はこの国では珍しい、黒髪、黒目で身長も178センチと、この国の女性としては高い方なので割と目立つのだ。結局、声も聞こえなくなったのでそのまま薬草を買いに市場へ向かった。
必要な薬草と日用品を買い帰路に着こうとすると、路地裏で何やら人が集まり何かに罵声を浴びせている。あっ衛兵さんも来ている。気になって覗いて見ると、、、人垣の中に横たわっているものを見て私は思わず前に出て声を張り上げてしまった。
「ちょっとあんたら!どうしてシーフフォックスを寄ってたかっていじめているの!」
そこにいたのはまだ子供のシーフフォックスだった。それも棍棒で殴られ、罠だろうか?脚にわ金具が食い込んでいる状態の。
「あぁ!黙ってろ!この''魔法動物’’はなぁオレらの店の商品を’’盗んだ''んだ!ここ数ヶ月ずっとだぞ!」
シーフフォックスを取り囲んでいた、男達のうちの一人が声を上げる。
「はぁ!だからってここまでする必要があると!それに野生のシーフフォックスは保護対象だから傷つけるのは違法よ!」
違法という言葉に反応したのか私と話していた男と周りの男達が押し黙る、もう良いだろうと思い屈んで、倒れているシーフフォックスを抱えようとすると私に影がかかり何かと思い振り返ると棍棒を振り上げた男の姿があった。ヤバいと思いシーフフォックスを庇うようにしてまるまる。
目を閉じて丸まっていてもなかなか痛みが訪れないので、恐る恐る目を開くと、男が振り下ろした棍棒を片手で受け止める、赤髪に黄金の瞳を持つ少年がいた。棍棒男はビックリして固まっている。
「やぁ、大丈夫かな?」
と赤髪が私に問う、何やらニヤニヤしていて、助けてもらっておいてこんな事思うのはどうなのかとは思うがなんか癪に触る。
「衛兵さん、この男街中で棍棒振り回してるけど良いの?」
そう言われて衛兵達は慌てて棍棒男を取り押さえる。そう言えば衛兵達は見ていただけで何してたんだ?叫ぶ男達を見てオロオロしてただけじゃね?もしかしてだけど無能なの?
まぁそんなぁ事はどうでもいいか。早くシーフフォックスを治療しなきゃ!
「助けてくれてありがとう赤髪くん!それじゃ!」
そう言って私は診療所に向かって駆け出した。
シーフフォックス
体長は60センチ程赤茶の体毛を持ち風魔法で音を極限まで小さくし光魔法を用いて光を屈折させ姿を隠すという効果を持つ毛皮が獲れるので乱獲された過去を持つ現在は捕獲、毛皮の取り扱いが禁止されている。
深い森に生息していて人里下りてくる事はほとんどない。