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魔法動物診療所!  作者: 麺職人
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出発とキラーヴェスパ

お久しぶりです!!中々投稿出来なくてごめんなさい!!

 ー視界を埋め尽くす巨大なハチに群れ…本当にどうしてこうなった?ー



 遡ること3時間、私とアンナ、アラン様は馬車に乗りヴァッサル公爵領を目指して出発した。アラン様は私とアンナがパーティーを抜け出した事についてぼやいていたが適当に聞き流しアンナと魔法動物や魔法植物の話に花を咲かせていた。アラン様はとても疲れているようですぐ寝てしまった。

 王都を離れ今は森の中を進んでいる、因みに馬車を引いているのはスレイプニルという八脚馬でとても速い、2時間程で既に私にとって全く未知の土地だ。

 突然前方からブーンという昆虫の羽音が聞こえてくる、窓から顔を出して見てみると前方に現れたのはキラーヴェスパという大型のハチの魔法動物、大型と言っても1.3メートル程でそこまでではない…いや、デカイか?まぁサイズの事は置いといて本で見た事はあるが実際に見るのは初めてだ、近くで観察しなければ!!ふふふ!!と思ったらアンナに押さえつけられた。どうして!!

 

 「ちょっと!勝手に馬車から出ないでください!危ないじゃないですか!」


 「イヤ、デモ…ハジメテミルマホウドウブツナノデ…」


 「………」


 「スイマセン」


 無言の圧が凄かった…本当に…。キラーヴェスパは私がモタモタしているうちに護衛の騎士の方に追い払われた…残念…もっと見たかった…って思ったのがいけなかったのか冒頭の場面に…

 今馬車はキラーヴェスパの大群に追われている…ナニユエ?アンナも怖がってオロオロしている、アラン様は寝ている…キラーヴェスパは知能が高く、羽音や匂い、魔力の残滓で仲間どうしで意思疎通をはかるらしい、先程騎士さんが追い払った個体が仲間を呼んだのか?


 「すいません!先程キラーヴェスパを追い払った時はどのように追払いましたか?」


 「あっえっと、剣で応戦しました」


 スレイプニルに跨り馬車と並走している騎士さんに質問する。

 その時に傷つけたから追われてるのか?とすると剣に付いた仲間の血の匂いを追ってきたのか…まぁ襲われていたなら仕方がない。移動のため仕方なくケージに入れられているアルブスやルナールに協力してもらうかと考えたが今荷台に近くのは危ない、騎士さんに頼んでも良いが、それで怪我されると嫌だな。応戦するには騎士さんとキラーヴェスパの数が違いすぎる、キラーヴェスパの生態を考えろ、苦手なものは炎と煙だったはず、アンナとアラン様は火魔法は適性が無かったはずだ、騎士さん達には適性が有る人がいるだろうか?


 「護衛の皆さんに火魔法の適性が有る方はいらっしゃいますか?」


 「残念ながらおりません」


 1番近くの騎士さんに訊いてみたが居ないみたいだ、どうする?何とかして火を起こせないか?アンナの適性は確か地だった筈…


 「ねぇアンナ!地魔法で石英を出せる?」


 「ふぇっ私ですか!えっと〜やった事ないので出来るかどうか分かりかねますがやってみます!」


 アンナがどうにか石英を出そうとしている間にもキラーヴェスパの群れは近づいて来る、騎士さん達にも作戦を伝えて準備をしてもらう。


 「ラン!出来ました!!」


 「ありがとう!!」


 アンナから石英を受け取り騎士さん達に用意して貰った金属片と綿(鎧一部と馬車の椅子から取り出したもの)で火打ち石の要領で火をおこすのだ、石英を金属片に何度か打ちつける、すると火花が散って綿に火が着く、私はそれを急いで騎士さんに渡す、騎士さん達の1人が風魔法を使って森の地面から枯葉を掻き集める、そこに着火させ、また風魔法で空気を送り燃え上がらせる。

 突然目の前に苦手な火柱が立ち驚いたのかキラーヴェスパ達は去っていった。


 「ふぅ〜何とかなった〜!!」


 「ゔゔ〜ラン〜!!助かったよ〜」


 因みにアラン様はこの間ずっと寝ていた。


 

キラーヴェスパ

1.3メートル程の大きさの蜂型の魔法動物。群れで行動して狩をする。匂いや羽音、魔力を使って会話する。

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