残念ながら出発では無かった
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煌びやかなシャンデリア、色取り取りのドレスで着飾った貴婦人達、見たことのないほど豪華な食事、何処からともなく聴こえてくるヴァイオリン、次から次へとやって来る貴族の方々…これらが私の胃にダイレクトアタックを決めて胃に穴が空きそうです…因みにここ王宮付属の会場…ムリ…
私は何故かシャルダン家の者として通っていてそれに色んな人が集まってくる…ムリ…ホントムリ…私をシャルダン家として紹介した奴は許さない…以前アラン様と買いに行ったあのドレスを着させられているので尚更だ。アルブスとルナールは動物をこの部屋には入れられないという事で別の所にいる…唯一の癒しが…
そんな感じで私が痛む胃を押さえつつ貴族の人達に挨拶させられているとホールの入り口付近で黄色い声が上がるどうやら主役が来た様だ。
今晩の主役は長年表舞台から身を引いていた第二王子の社交界への復帰だ、私に群がっていた人達もシルヴェトール様の登場に気がついたのか、そっちに群がって行く…助かった…
私の周りには人がまばらになりどうやって抜け出そうかと考えていると声をかけられる。
「ラン〜!囲まれて大変だったわね〜」
「アンナ〜私もうムリ〜ここ苦手、パーティーやだ〜」
アンナは少し困った様に笑うと私の手を取った。
「じゃあ少し抜け出しちゃいましょう!お兄様にはランが逃げようとしたら逃すなと言われていましたが私もパーティーは好きではないので」
そのままアンナと一緒に会場を抜け出したどり着いたのは庭園だ、外はもう暗く月が輝いている。庭園は流石王宮、アンナが手入れしているヴァッサル公爵邸も素晴らしかったが一際美しい。月光に照らされ花々が輝いている。
私が庭園の美しさに驚いているとアンナが微笑みながら私の手を引いて歩き出す。
「この庭園は私が魔法植物の事が好きになったきっかけなんです」
アンナがそう言って私を案内したのは闇夜に輝く純白の薔薇の前、その薔薇は比喩でもなんでも無く輝いてる、アンナが以前言っていたナイトローズだろう。
暗闇を照らす薔薇の光はさながら月の様であり儚さも感じさせつつ力強い。
アンナと二人で薔薇に見入っているとアンナが口を開いた。
「パーティーを抜け出してここでこの薔薇を見た私は一瞬で魅了され離れられなくなってしまいました、2時間程でしょうか、薔薇を見ていた私に一人の御老人が話しかけてきました、俺の薔薇は綺麗かと、御老人は泥塗れで大きなスコップを担いでいて幼い私はいきなり話しかけられて驚き、尻もちをついてしまいましたが御老人が俺の薔薇と言っていたのを思い出しこの薔薇は貴方が育てた物なのかとかどうやってこんなに綺麗に育てたのかとか質問しまくりました、その後夜も遅かったので私は寝落ちたらしくその後御老人にはお会い出来ていないのですが御老人の様な薔薇を育てたくて私も薔薇を育て始めたのです」
それから私達はたまに会話をしながらアンドリューさんが探しに来るまで純白の夜薔薇を眺めていた。




