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魔法動物診療所!  作者: 麺職人
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魔法植物好きの令嬢

感想御評価のほど宜しくお願いします!!

 振り向くと金髪碧眼の少女いた、ヴァッサル公爵家の令嬢アンナ様だ。

私が振り向くとヒャン!と言って木の後ろに隠れた、恥ずかしがり屋なのだろう。


  「アンナ様ですよね?庭の管理をしているのはアンナ様ですよね?」


  「あっあうぅ、そっそうです…へっ変ですよね、すいません邪魔して」


  「邪魔なんかじゃないですよ、私は薬に魔法植物を使う事もあるのでお話してくださると嬉しいです!」


私がそう言うと、驚いた様な顔をしてオロオロしている。


  「でっでも、学園のみんなも私の事、変って言うので、土いじりしたりするのが令嬢らしく無いって…」


  「好きなんですよね?魔法植物の事が、だったら良いじゃありませんか今は誰かが認めてくれなくても、私とばっちゃんは獣医ですが魔法動物なんかに医療技術を使うなら人間に使えと言って嫌がらせを受けた事もありました、医療を受けられない人も居ますからね…でも魔法動物が好きで助けたいって事は自分の中では変わらないし、自分に嘘を吐くなんて出来ないし、吐く必要も無いんです、ばっちゃんが診療所を開いた時は今よりやっかみが酷かったみたいだけど好きな事を貫き続けたから認めてくれる人も増えてくれるから今はただ好きな事を貫き続ける事が大切なんです」


  「ふぇっあっはい」


いきなり沢山喋って混乱させてしまったか?


  「あっすいません、急に沢山喋ってしまって」


  「いえ!そんな事無いです!庭を案内させて下さい!」


  「ハイ!お願いしますアンナ様!」


アンナ様に庭を案内してもらい魔法植物の話を沢山聞いた、アンナ様を普段はモジモジしているが魔法植物の事になると饒舌になる様だ。


  「これはナイトローズと言う魔法植物で夜になると魔力を使って光るんです、でも光る事が目的じゃ無くて魔力を放出する事で小型の魔法動物を誘き寄せて花粉を運んで貰うんですけど他の魔法植物はそんな事しないんです、魔力は身を守ることやより効率良く養分を集める事に使った方が無理が少ないので、でわ何故ナイトローズが魔力を無駄に放出する事が出来るのか、それは人間の存在です、ナイトローズの祖先は今ほど派手ではなく、魔力の放出もしませんでした、ですが偶々美しく咲いて一輪が人の目に留まり育てられたのです、安全で養分も充分に有る環境では身を守る必要性も効率よく養分を集める必要性も在りません、だから他の事に魔力を使えるのです、そうして更に美しくなったナイトローズにはより良い環境が与えられるという事を繰り返して今の形になったと言われています、愛好家も多くて品評会も開かれているんですよ!」


凄い、堰を切った様に喋っている、でも本当に魔法植物が好きなんだなぁ私にも良く分かる、私も魔法動物の事になったらおんなじ様なものだ、他の人に自分の好きな事を語るのは楽しいのだから。


  「アンナ様は品評会にお出しになったのですか?」


  「いっいえ出していません、変って思われるのが怖くて…でも今年は、今年は出したいです!!獣医さんの言った通り自分に嘘は吐けませんから、あっそう言えばお名前訊いてませんでした」


  「じゃあ改めて自己紹介させて頂きます、私はランと云って東の森の近くの魔法動物診療所で獣医をしています、よろしくお願いしますアンナ様」


  「よろしくお願いしますランさん、でわ私も、私はヴァッサル公爵家が長女アンナと申します、魔法植物の育成が趣味です」


そう言ってアンナ様は優雅に礼をした。その姿は美しくとても絵になっている。


  「あの、ランさん私の事はただアンナとお呼びになって下さい、それと…その…わっ私もランと呼んでも良いでしょうか?」


アンナ様いや、アンナは顔を紅く染めて言った、答えは決まってる。


  「ええ、勿論よ!アンナ」


  「ヘヘッ、ありがとうラン!」


こうして私に新しい友人が出来たのだった。

この後も私達は魔法植物の話をするのだった…あれっ?何か忘れている気がする……夕食!!

もう40分程経っている気がするのだが、執事さんは呼びにこない、忘れられたか?いや、それは無い筈だ、何しろ令嬢のアンナがここにいるのだ、私の事を忘れたとしてもアンナの事は忘れずに呼びに来るだろう。

まぁいっか、そのうち来るだろ、それまでアンナの話を聞いていよう。






            ……………………………………………



 


 二人が庭で話すのを二階のテラスから見ている人影が二人。


  「ランちゃんはどう?」


  「ハイ、何処かの息がかかっている事もありません、獣医としての実力もジゼル様程ではありませんが非常に高いものがある様です、お人柄も問題有りません、奥様」


  「ふふっそれは良かったわ、これで旦那様に良い報告ができるわ」


  「ラン様にはいつ伝えるのですか?」


  「パーティーの途中にしましょう、断る事も無いでしょうし」


  「では、それで準備を致します」


執事は礼をして去って行った。ヴァッサル公爵夫人、カタリナ-ヴァッサルはそのまま二人を見ていた。


  「アンナがあれ程楽しそうにしているのは久し振りね…良い友達になれて良かったわ!」


そう言って楽しそうに語らう二人を見て微笑むのだった。

アンナ-ヴァッサル

ヴァッサル上位公爵家長女、19歳、学園は去年卒業した、金髪碧眼の美少女、引っ込み思案な性格

学園で魔法植物の話をしたり、育てたりしていた所、家柄故に虐められる事は無かったものの変な令嬢だと思われ、遠巻きにされていた。ランの言葉で吹っ切れた。

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