いや、これ現実?
森なんて最後に来たの何時だろう?
大学3回生?うーん就職してからは一度も行ってないし。
しかも、茂っている植物も見たこともない物だらk...いや、似ているだけで全部地球にはなかった。
初めて見る物には心は上がる。
木(?)の枝の間から見える青空に映って。
「本当に天気いいな...」
天気の良さと植物の生長の良さには驚いた。
「私の身長は142cmで、それが...1、2、3、4、5、6、7、8とちょっとで...12m!」
なんなのこの高さは...
「って、あら?」
森の終わりが見えてきた。
サー
丈の低い若竹色の草が風に吹かれ、音を発てる。
奥には見たことの無い高さの山々が。
「わぁー」
ってあれ?
...これは多分、心も若くなってると思う。
景色にときめく事なんて無かったもの。
「ん?遠くに見えるあれは...!?」
右斜め前に町が見える。
「っしゃ!人に会える!」
若いっていいな。全然疲れないし。
空はまだ青いが、この世界の"太陽"は正面の山に入ろうとしていた。
然し草道を歩くのは足が痒くなる。
何処の物かは知らないが、格好はちゃんとしている。
でも、下はスカートだ。
膝下は出ているから、草が直接肌に触れて少し赤くなっていた。
天使/吸血鬼でも草に弱いとは...
「道!」
やっと道に出た。
草が無いだけの未舗装の土道だけど。
右は先刻から見えている町。
左は見える限りには何も無い。
が、道は何処かと何処かを結ぶ物。
何かしらあるのは確実だ。
でも、今は町。
空も少し紅くなっている。
「野宿は嫌!」
ふかふかの布団で寝たい。
と言うより、こんな所で寝れるかっ。
疲れてはいないから、少しばかり歩みを速めた。




