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ウィズウィル  作者: arellje.
1/5

-意味不明ってそれでしょ!-

arellje.(アルジェ)と申します。

正に意味不明ですが、読んでくれれば有り難く存じます。

「ふわぁ...」

彼女の近くの窓の夜の空に紅い紅い月が浮かぶ____


[ウィズウィル]


「チュン、チュン」

外で小鳥が鳴く声が耳に届く。

「ふわぁ...」

体を起こすと外の景色が見える。

茶色の小鳥が2匹、栂池になって戯れていた。

飛んでは降り、動けば付いていき、近づいて離れない2匹を、

可愛らしく思えて完全に見入ってしまった。

気付いた時には眠気は覚めていた。

べッドを降ると、床の冷たさが足の裏に伝わってくる。

さっと簡単に布団を整え、扉の取っ手に手を掛け、

「ギギィ...」と鈍い音を鳴らして扉が開けた。

狭い狭い年期の入った家。

でも、今の給料で借りれるのはこれくらい。

それにしても寒い...まだ10月なのに...

しかも、体が(だる)い。

考えられるのはただ1つ、額に手を当ててみる。

「熱だ...」

今日が休みである事に職場に迷惑を掛けないと喜んでしまう私。

自分より仕事を大事にする社畜と化してしまっているが、

他所(よそ)には迷惑掛けたくないのは性格だから仕方がないね。

「取り敢えず寝よ...」

寝室に戻ると、鳥はもう居なかった。

静かに再び布団を被るが、

「頭痛い...」

先刻(さっき)まで、寝起きだからと思っていた頭痛が休息を邪魔しに来た。


. . .

私は時計を指指す。

時計の針は昼過ぎを指している。

体温計は40度超を指している。

体温の高さで意識が朦朧(もうろう)としているが、薬も飲んだし水分も摂っている。

出来る事はやり尽くした。

しかし、一向に治らない不調は、強盗に来たようだ。

ああ...目の前が暗く...




人生25年、最期はあっさりだったな...

まぁ、どうでもいいや。

これでゆっくり休める...

「あ、ごめんね?ゆっくりは出来ないかな。」

背後から声がした。

「だ、誰?あと、どういう事?」

私は死んだんじゃ...

「うん、そう死んだよ。」

...目が見えないのか、居ないのか。

暗闇の中には誰も居ない。

「貴女には別の所で生き返って貰う。だから、ゆっくりは出来ないかなって。」

「え...えっと...」

何言ってるんだこの人。

「俗に言う...転生っていう奴だね。」

「じゃ、じゃあ私は生き返れるの?」

「そう!但し、此処じゃないけどね。要するに異世界って事だ。」

此処(ちきゅう)じゃないのか...

でも、生き返れるのは有難い。

「あ、今君ありがたく思ったでしょう。」

怖っ。心読めるのかよ...

失礼な事は思わないでおこう...

「思いましたが...」

「貴女は私のせいで死んだのよ?」

は?

...いけないいけない、心読んでくるんだから。

「私の盆ミス。これは御詫び。有難く思わないでいい。」

「はぁ...」

恨むのも野暮だな。

「分かりました。」

「じゃあ、もう行く?」

「そうですね...親に"ありがとう"とだけ。」

「分かった。」


こうして異世界に行くことになった。

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