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「飯だ 飯だ!」
岳はいつもかよっているレストランにいった。
ここのレストランは特別だ。なぜなら安いのにおいしいからだ。
しかも隠れたところ、いや人が少ないところにあるので客が少ない。
なので、すぐに中に入り、カウンターのいすに腰掛けられた。
岳はメニューブックをとり、ペラペラとページをめくった。
そして注文する物が決まり、店員を呼んだ。
「ご注文はお決まりましたか?」
「はい、えーとじゃあハンバーグ定食で」
「以上ですか?」
「はい」
「それではしばらくお待ちください。」
岳はとたんに暇になった。
このレストランにはひとつだけ欠点がある。
それは時間がかかることである。
まあおいしく作るために時間をかけていると思うのだが。
30〜40分は暇になるだろう。
その間岳はケータイを取り出しゲームで遊びだした。
今ハマっているケータイゲームは(モンスターハンター)である。
ケータイ版なので多少PSPやPS2(プレイステーション2)より画質は落ちるがそれでもこの時間の暇つぶしになった。
岳はゲームに熱中しているといつの間にか時間が20分過ぎていた。
「お客様、お待たせいたしました。ハンバーグ定食です。」
その声で岳は料理が来たのに気づきケータイを閉じ、しまった。
そして肉をかぶりつきその後、飯を頬張る。
あっという間に平らげた。やはり、おいしい。
岳はレジで会計を済ませ外にでた。
「あーあもう8時か・・・」
岳は家に帰ることにした。
正確にいうと7時57分なのだがまあそういうことは誰もいないのでどうでもいい。
夜道をとぼとぼと歩いていた。すると真上に少しの違和感を感じた。
街灯の明かりはあるのだが、月や星の光が感じていない気がするのだ。
なんだ?なにか上にいる?
そんな気がした。
耳をすます。すると、かすかに飛んでいる音が聞こえてきた。
…ブーーン
岳はなんだか胸騒ぎをした。
心臓の鼓動が早まっていく。
そして恐る恐る上を見上げる。
・・・・・・・・。
見上げた瞬間岳は硬直した。
正直見上げなければよかったかもしれない。
円盤型の飛行物体がじょじょに近づいてきているのだ。
「に、にげろーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
岳は思いっきり走った。
すると、円盤型の飛行物体も確実にこちらにむかってくる。
円盤型の飛行物体―――つまりUFOだ。
まさか本当に実在するとは思わなかった。
ありえない、ありえない、ありえない!!!!!
いったいどうなっているのか。
どうして俺ばかり狙ってくるのか、岳にはさっぱりわからなかった。
さらわれる!そう思った。
UFOの下の部分が開き光が発射された。
それが岳にあたる。
すると岳の身体がふわりとかってに確実に浮かび上がってきた。
これじゃあまるで映画のなかじゃあないか!!
「たすけてくれ〜〜!!!!!!」
そして岳はUFOに吸い込まれていった。




