2
ドアまできた。その向こうには明らかに店長がいる。
しかし外人らしき人の声も聞こえてきた。
岳はそっと壁に耳をあて盗み聞きをした。
「―――デス。デスヨネ」
外人らしき人の声は、なんだかぎこちなかった。
「ええそうです。今夜ですね。楽しみです。サンプルが手に入りますからね、Mr.ホリユヤー」
どうやら外人の名はホリユヤーというらしい。
「オゥ、ソノトウリデース。」
「ではさようなら。」
「See you」
岳はあわてて物陰に隠れた。
外人が出ていく。1人だと思ってたが2人だった。
1人は白人でもう一人は黒人だった。
おそらく、黒人はガードマンだろう。
とすると、なにか重要ななにかがあるに違いない。
岳は少しだけきょうみをもった。昔からこういうものを調べるのは得意だ。
しかし今は店長にようがあった。そのあとにそのことについて調べてみよう。
ドアの前に立ちノックした。
コン コン
「どーぞ」
中から店長の声がした。
岳はドアを開けると店長はすぐ近くにいた。
「なんだい?」
岳はおそるおそる口を開いた。
「あ、あの・・・少し言いづらいのですが・・」
「ん?いいよ。いってごらん」
「このバイトを今すぐやめてもいいですか?」
「え…」
店長は少し驚いた表情をした。
計算が狂う そんな感じがした。
だがすぐに元の表情にもどりこういった。
「あ、あぁ。いいけど少なくとも今日じゅうはやっててくれないかな。じゃないとこまるんだけど」
「はいわかりました」
「よしわかった。じゃあ残りの時間がんばれよ。」
「はい。ではしつれいしました。」
岳はドアを開け、でていった。
「ふぅ・・・これでよしっと」
そうである。決心とはこのバイトをやめてもう学にはあわないようにすることである。
さっきすこし店長のようすがおかしかったが岳はあまり気にしなかった。
そしていつの間にかさっきの外人のことを忘れていた。
それと次のバイト先はもう考えてある。
次のバイト先はマクドナルドの店員にしよう。
CMでもよくやっている有名なハンバーガー店だ。
面接なども自分の得意分野だ。楽勝すぎる。
「よぉーし、よるまでがんばるぞ」
そうこのバイトは午後1時から午後7時までである。
今は5時半。あと1時間半ほどすればもうおしまいだ。
岳は精一杯働いた。
するとあっという間に時間が過ぎた。
岳はすぐに私服に着替え、コンビニの外へ出た。




