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異世界生活(仮)  作者: 海苔巻き王
3/7

剣と魔法

俺、ルイはこの世界に来て、五年が経った。


父さんの家の風習で、五歳から剣術を習うのが、ある。


そのため、今俺は父さんと一緒に中庭の方に来ていた。


「今から剣術を始める」


「はい」


「まず、木でできている剣があるから、これを使って握りかたや、振り方を練習しよう」


「はい」


「じゃ、剣を握って、持ち方は右手を上に、左手を下にして握る」


「こんな感じ?」


やってみると、剣道に近い感じのようだ。


「そう、そんな感じだよ」


「じゃ、実際に振ってみようか」


実際に振ってみると、剣自体は軽いため、持ち上げることはできるが、振ってみると、意外に難しくて、バランスが崩れて倒れてしまった。


「大丈夫か、ルイ?」


「大丈夫だよ、父さん」


「そうか、もう少しやってみるか」


そうして、俺と父さんは三十分ぐらいやった。

三十分ぐらいすると、バランスがとれてきて、なんとか倒れずに振ることが出来るようになった。


「ルイ、もうそろそろ終わろうか」


「もう、もう終わりなの?」


「そうだ、五歳のお前はこのぐらいがいいんだよ」


「そんなんだ!」


「まぁ、ちゃんと毎日することが大切だけどな」


「ちゃんと毎日するよ」


「そうか、父さん仕事があるから、また明日な」


「分かった」


そう言うと、父さんは剣を直しに行った。





剣術の練習が終わった俺は、書斎の方に行った。


ここには、本が好きな母さんが集めている本が沢山ある。

そのなかには、魔法の本もあり、俺は魔法を教えてくれる人がいないため、ここで魔法の本を読み、山の方に行って、 独学でやっている。


「今日は、水魔法の勉強をしよう」


そう思って、水魔法の本を取って山の方に向かった。


山の方に行くと、一人の人影が見えた。


「遅いよ、ルイ!」


「ごめん!」


俺が見た人影は、同い年で幼馴染みのマリーだった。


「で、今日は何の魔法をやるの?」


「今日は、水魔法をやろうと思っているだ」


「へー、どんなの?」


「俺もやったことがないからわからない」


俺は、赤ん坊の頃に魔法を使ったりしたが、あくまでも初期中の初期で、ここ最近になって、立派な魔法を使えるようになった。


「じゃ、どうやるのよ」


「まぁ、落ち着けって、この本に書いてあることを読んでみよう」


「分かったわ」


「水魔法は、最初はウォーターって言って、魔力を出すだって」


「ウォーターね」


そう言うと、手を前に出し、その先にある木に向かって


「ウォーター!」


マリーが唱えると、手から凄い勢いの水が出てきた。

その水が木に当たると、折れた。


その光景を見た俺は、驚いた。


「お、折れた!」


「思った通りになったわ」


「いやいや、思った通りって、これ攻撃魔法じゃないから! ただの生活魔法だぞ!」


「そうなの?」


「そうだよ」


そう、こいつは魔法の天才なのだ!


この世界は様々な種族がいて、その種族ごとに得意な魔法が違うのだ、

特に人間は、得意な魔法がなく、まんべんなく使うことが出来るが、強い魔法があんまり使えない貧乏器用なのだ!

が、たまに天才が誕生する、その天才は強い魔法も使うことが出来る。


その天才がマリーなのだ


「マリー、もう少し魔力の量を押さえてやろうか」


「でも、ルイは前、言っていた、魔力は使いきらないといけないって」


「そうだけど… それでもこれはやり過ぎ」


「けど、魔力の量は増えないよ」


「それもそうだけど」


この世界では、魔力の量は魔力を使いきると、少し増えて回復する。

小さいときほど、増える魔力は多くなるため、

俺は天才であるマリーに使いきるように言ってた。


「でしょ、だから」


「それでもだ! さすがに危ないから、もう少し押さえて!」


「分かったよ、押さえればいいんでしょ!」


そう言うとプイッと顔を背けた。


『あー、これは言い過ぎたな、あとで謝らないと』


そう思いながら、俺は魔法の練習を始めた。


練習を再開した俺たちは、回りに気を付けながら、ウォーターを発動させていた。


しばらくして、マリーを見ると、命中率が前より下がっているように見えた。


「マリー、どうしたの?」


「ルイ、飽きた!」


そう言って、切り株の上に座った。


「そう言っても、やりたいって駄々こねたの、マリーでしょ」


「そうだけど、飽きたものは飽きたの!」


「もう、分かったよ、少し待っていて」


俺は、マリーが楽しくできるようなことを考え始めた。


ウォーターは、水を出すことができる、そこから何かできないかな?

ただ単純に的当てでもいいけど、俺はあんまりだし、となると

当て鬼かな、それなら、体を動かしながらできるし、これでいいか


俺は、考えがまとまると、マリーに伝えた。


「マリー、ゲームをしようか」


「ゲーム?」


「そう、当て鬼って、ゲーム」


「何するの?」


「簡単だよ、ウォーターを使って、相手に当てるだけ、けど、当てられる方は、当てられないように、逃げるよ」


「楽しいの?」


「やってみれば楽しいよ」


「そうなんだ、じゃ、やってみよう」


「僕は、逃げるから、マリーは当ててみてね 時間は十分間ね、このタイマーが鳴ったら、終わりだから」


「十秒数えたら、動いてね」


「分かった」


俺は、マリーに伝えると、身体強化を使い逃げることにした。


「いーち」


「にーい」


マリーが数え始めると、俺は少し広く開けた所に向かった。


「きゅーう」


「じゅーう」


「よし、ルイに当てるぞ!」


前にも言ったが、マリーは天才だ、普通の子供なら、大人でもあった俺は、簡単に逃げることができるが、マリーは、違う。


マリーは、天才だから、持ってきた魔法の本の内容を理解できれば、魔力さえ足りればできてしまう。


なので、追跡魔法の本を見せたとき、意図も簡単にでき、それがまた、すごい、だから、俺は全力で逃げることにした。

今の自分がどのぐらいかを計るために


「目標ルイ、トラッキング」


マリーが、追跡魔法を発動させた、俺は、身体強化で聴力も上がっているため、声は聞こえるが離れているため、姿が見えない


「ウォーター!」


そう聞こえて、後ろを振り向くと、勢いよくウォーターが向飛んできた、俺は、向かってきたウォーターをギリギリでかわして、

目的地をさらに急いで目指した。


目的地には、八分ぐらいでついた。移動の間、結構な数のウォーターが飛んできて、その内の一、二割ぐらいが当たりそうになった。


「ふぅ、危なかった」


「何が危なかったの?」


「いや、マリーのウォーターがあたりそう…」


そこまで言って、俺はマリーがそこにいるのに気づいた。


「え、何でマリーがここにいるんだよ!?」


「飛んできたんだよ」


「は?」


「風魔法で、自分の体を飛ばしたの」


「いやいや、普通はしないだろ!」


「しないもにも、私は、ルイに当てるんだも!」


そう言って、こちらにウォーターを撃ってきた。


「やば、逃げろ!」


俺は、急いで木の裏に逃げ込んだ。


「あ、ルイ!逃げるな」


「いや、逃げるゲームだから」


マリーは、俺が逃げれないように、左右の方にウォーターを撃っていて、逃げれない。

前の方に逃げるの普通だけど、ここは木を交互に蹴り、登りながらこの木を越えて逃げることにした。


俺が隠れていた木の上から来ると、マリーは驚いていたが、俺が落ちるところに向き、ウォーターを撃つ準備をしていた。


「ルイ、終わり」


そう言って、魔法を撃とうとしていたが、タイマーがなった。


「もう少しだったのに!」


マリーは、とても悔しがっていた。


「良かった、あと少しだったから、ほんとに危なかった」


俺はそう言って、安堵していた。


その姿を見ると、よほどくやしかったらしくて


「もう一回!」


「また、やるの?、もう疲れたよ」


「もう一回やるの!」


マリーは、もう一回、もう一回って、何回も繰り返して言っていて、それに折れた俺は、何回もやった。


夕方になり、魔力が尽きた俺は、疲れながらも笑顔で家に帰ってきた


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