いろいろな思惑!
老婆「しかし、土塊のネズミを作り上げ、火の玉を飛ばし、 聞くところによると 厳重な部屋も出入り出来るスキルを持っているネズミ、 多分奴らは複数は居ますな、」
従者「後 先程聞いた話ですが、料理長が食材を取りに第一食料倉庫に行ったところ 食材の大半が消えているとの事です、」
国王「はははは、 なかなかやるではないか !
のう」
国王が老婆に目配せした後に天井を見上げる、
上から下の様子を覗いていたあたし達は 顔を見合わせた、
(あー 早くもあたし達の正体がバレたかね、 しかし こんなにも早く あたし達の事がわかるとは思っていなかったよ、)
末弟「ねー お姉ちゃん、どうしよう?」
「そうだな・・・ 一度ご主人様に何らかの 連絡を取ってみるか?」
自室に戻る時、従者さんから一つの箱を貰った、
「もし、なつみ様の知り合いがあなたに会いに来た時、箱の中の物を渡すと 良いでしょう、一つは自分にもう一つはその知り合いに!」
部屋に戻り貰った箱を開けてみる、大きな腕輪?と小さな腕輪? どちらにも綺麗な石がはめ込まれている、 なんだろうか?
あたし達はご主人様の部屋の上にやって来て下の様子を見ている、 どうやら城の人間から何かを貰ったようだが 中身が大きな輪っかと小さな輪っか、どちらも何かの石が付いている、
「多分あれが使役動物と従者との連絡が取れる魔道具みたいだな、」
うーん 私達のご主人様との連絡が出来ることは良いけど、 このままアイツらのいいなりになっちまうのが 気に食わないね、
「だがな 俺達は良いとしても 今後のことを考えればご主人様の立場を少しでも良い方に持っていくのも一つの手段だと思うんだが?」
「仕方ない、 アイツらの思惑通りになるのはシャクだけどね、」
「まぁ 奴らが 気にくわないのは俺も同じだ、 だがな ご主人様と一緒にここから逃げてどこに行く、金も無いし この場所がどこだかも わからん、 ましてここは俺たちの居た世界じゃない、そして一番重要なのは みんな揃って元の世界に帰ることなんだろ?」
「あー わかってるよ、ただアイツら本当にあたしらを返す事が出来るんだろうね?」
「それを俺に言われてもわからんな、」
「ねえ! ねえ!僕ね 考えてたんだけど、お姉ちゃんや僕たち こんなにたくさん考える事できたっけ?」
「そいやぁ・・・そうだね? 以前なら考える事は眠いと腹減った、くらいだろう?」
「ああ・・・ そうだな、俺の考えだがな スキルを使う為にある程度の知能の高い事が前提なら、スキルを貰った俺達も対応できるように賢くなったんじゃないかな?」
「ふーん!頭が良くなったんだろ?良いじゃないか!
それで別に困る事も無いしね、」
「まぁ そうだな、」
「じゃあ 今後の目標はご主人様と一緒に元の世界に戻る ということだね、 あたし達の姿が見えないから色々心配してるだろ、 安心させる為に 外に回って気付いてもらおうか?」
「さんせい〜〜」
私は窓際の椅子に座りなんとなく外を見ていた、
これからどうなるのか、あの子達は大丈夫なのか、
そんな事を考えていた、 心細さに涙が出てきた、
「寂しいよ・・・」
「キュッ」
「⁇ あれ あの声は・・・ もしかして」
窓の外を見回すと雑草の下に 小さな生き物が..... まさか!
まさか あの子達なの? 涙で滲んでちゃんと見えないよ、
「キュッ キュッ」
間違いない あの子達の声だ! 窓から、、、ダメ鉄格子で出られない! 扉から、、、ダメ鍵が掛かっている、
泣きながらさけぶ「開けて!! 早く! 開けてちょうだい!」
聞こえないのか開けてくれない、 何故?どうして開けてくれないの、
力が抜けて扉の前に座って泣いていると!
「キュッ キュッ」 えっ?
すぐ後ろから鳴き声が聞こえる?
振り返ると 私の大切な、とっても大切な
小さなわたしの友達が私を見上げていた、
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