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七話 謎の少女?の正体と、大樹の先にあったもの 中編

ハルは階段を上り続け、ようやく最後の階段を上り、大樹のもとにたどり着いた。


「ようやくつきました。こんなに長い階段を上ったのは初めてですよ。」


ハルたちが大樹のもとにたどり着くと、ハルたちの目の前に扉が出現した。

その扉は、年月が経っているのか、とても古めかしい扉であった。


「さて、ここまで来たら最後まで身を任せましょうか。なにがあっても私は受け入れますよ。


ハルはそういって、扉を開ける。 扉はハルよりも大きかったが、まるで重さを感じないぐらい簡単に開いた。


「すごい…… こんなにも大きい扉なのに重さを感じませんでした…… これもこの場所の技術なのでしょうか? とても興味深いです。」


ハルと少女?は扉の中に入っていく。二人が扉の中に入ると、扉がひとりでにしまった。

扉の中にあったのは膨大な数の本とさきに続いているであろう一本の道だった。


ハルは、本の数にびっくりしながらも奥に進んでいく。少女?もハルの頭から降りて、ハルの手を引いていた。どうやら道案内をしているみたいだった。


そしてハルたちは、部屋の奥にたどり着いた。そこにあったのは、一つの木像だった。


「これは? この子と同じ姿をしている木像?」


ハルは木像を観察していた。目の前にある木像はここまでハルを連れてきた少女?にとても似た姿をしていた。違うところを上げるとするならば、髪の長さだけであった。


ハルが木像に触ると、手を引いていた少女?がハルの目の前で手をバツに交差して、指を木像に向かって指し、木像の周りを飛び始めた。


「触るなってことですかね? それはなんとなくわかりましたが、何をしているのでしょうか?」


少女?の行動をしばらく見ていると、木像に変化が起こり始めた。


どう見ても木でできた木像が光り輝いていき、だんだんと色を持ち始めていく。そして、完全に色が宿ったとき、木像であったものが動き始めた。そして、少女?のことを抱きしめた。


「木像が、動くようになった……? いったい何が起こったのでしょうか、それにあの子と知り合いみたいですね。」


ハルの言う通り、少女?と木像であったものは今現在、お互いに抱き合っていた。お互いの口が動いていることから何かを話していることがわかる。ここでは、少女?をAとして、少女?によく似た姿を持つ少女?を少女Bとする。


少女Aと少女Bはハルの目の前に降りてきた。そして、少女Bはハルに話しかけた。


「えっと? 何を言っているのでしょうか?」


ハルは聞いたこともない言葉に首をかしげる。そして、その姿を見た少女Bは少女Aに何かを話した。

そして、少女Aは本棚から一つの本を持ってきた。


少女Bは少女Aが本を持ってきたことを確認すると、手を振りかざした。

すると、ハルと少女Bの目の前に木でできたテーブルが出現した。


少女Bは少女Aから本を受け取ると、ハルに見えるように本を開いた。


「これは、この本を見てほしいというのであってますかね?」


ハルは目の前に開かれた本を見る。 本に書かれていたのは、日本語でも英語でもない見たことがない形をしたものだった。


「これは、見たことがない文字です。やはり、手紙に書いてあった通り、言語自体が私の世界とは全く違うものなのですね。」


ハルは文字をみて、首をかしげると、少女Bは本を指さし、ハルに指を向けて、手を交差させてバツ印を作り、ハルに向かって首をかしげる。


「これは文字がわからないか、聞いているのでしょう、たぶんですが…… ですが、英語がわからない時でもジェスチャーでなんとか伝えることができたので問題ないでしょう。」


ハルはそういって、少女Bがしてきたように、本に書いてある文字を一回指さして、次に自分を指して、首を横に振った。


ハルの行動を見て、少女Bはテーブルと同じように羽ペンを出現させ、ハルに手渡した。


「ペンで何をしてほしいのでしょうか。」


少女Bは白い紙をハルに手渡して、ハルを指さして、本に書いてある文字を指さして、紙に何かを描くまねをした。


「この文字をまねて書いてほしいのでしょうか……」


ハルは、本に書いてあった文字を見よう見まねで白紙に書くと、少女Bはバツ印を作り、首を横に振り、先ほどと同じようにハルを指さして、文字を指さし、紙に書く真似をした。


「え、っと、まずは、私に指をさす、そして、本に書いてある文字に指をさす。最後に紙に何かを書く真似をする…… もしかして……」


ハルは何かに気が付いたように白紙にあるものを書いていく。そして、ハルが書き終わると、少女Bは紙を覗き込む。そして、満面の笑みを作り、両手で丸を作った。どうやらハルが気が付いたことは正解であったみたいだ。


「なるほど、私の使っていた文字を知りたかったわけですね。ジェスチャーの意味がようやく分かりました。」


ハルが白紙に書いたものは、ハルが使っていた文字、日本語のひらがなであった。


「ですが、私のいた世界の文字を知ってなにがわかるというのでしょうか、結局言葉が通じないのは変わりないはずですが……」


ハルが首をかしげていると、少女Bはハルの隣に移動して、ハルが書いたひらがなを指で追いながらなぞっていた。


そして、ハルの方をたたくと、少女Bはハルの目の前で、あいうえおの順とあかさたなの順で指をなぞると首を傾げた。


どうやら、ひらがなの進み方に疑問を抱いたみたいだった。それに気が付いたハルは、あいうえおの順でなぞると両手で丸を作った。


少女Bはそれを見て、ハルが書いたひらがなを見様見真似で書き写すと一文字づつの隣に、本に記されていたような文字を書き込んだ。


「これは…… ひらがなとこっちの世界の文字をあいうえお順にまとめているのですか? ということは、私の世界の文字を覚えようとしているのですか?」


ハルは少女Bが行おうとしていることに気が付き、少女Bにジェスチャーを交えながら、伝える。


すると、少女Bは笑顔で頷き、異世界文字を指さし、ハルを指して、丸を作った。


「えっと、つまり、私にこちらの文字を教えるために私の世界の言葉を覚えているってことですよね。 それなら私も教えてもらう身としてできることをしないといけませんね。」


ハルはそういって、少女Bにあ、から、ん、までの発音を教えた。

少女Bは最初はなんのことか理解できていなかったが、ハルの行動の意味を理解すると、ハルに続くようにハルの真似をしながら声を出す。


そして、二人の行動をハルの頭の上にいつの間にかいた少女Bも二人が声を出すときに、一緒に声を出していた。


こうして、大樹の先にあった部屋で一人と二匹?の言語講座が開催した。

作者の蒲公英です。さて、今回の話ですが、異世界の言語について、触れました。

今回出てきた異世界文字ですが、自分の中では英語をものすごく形を崩して、いろいろ形を改造したものだと勝手に想像してます。


異世界の言語を理解させてもよかったのですが、作者の勝手な都合でめんどくさい形にしてしまいました。読みづらいなと思った方は申し訳ありません。ですが、設定の一部と思っていただいて、付き合ってもらえると嬉しいです。


今回の作者からの小言は以上です。


感想なども受け付けていますのでお時間あれば。


さて次回予告のお時間です。


少女Bに異世界文字を教えてもらうことになったハル、異世界文字を覚え、少女Aや少女Bとコミニケションを取ることができるようになるのか……


次回、謎の少女?の正体と大樹の先にあるもの 後編

更新お楽しみに‼



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