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三話 子供作っちゃいます。

「さて、ハルさんは、これで神になりましたので、好きに生活してもらって構わないのですが、ハルさんには月夜見としての神の力の使い方を覚えてもらわないといけません。」


天照はそういうと、自分の手を上にかざした。すると、天照の手が光り輝いて、光が収まると天照の手の中には一本の弓が出現していた。


「それは?」


ハルは、天照が持っている弓を観察しながら、天照にその弓の正体を聞いた。


「これは私の神器、天照ノ涙(アマテラスウルティア)と言います。こんな風に自分に合った神器を力を使って生み出すことができます。私の場合は、恥ずかしくてあんまり言えたものではありませんが、寂しくて、涙が一粒落ちちゃって、それからこの武器ができちゃいました。」


「それはつまり、私の体の一部を使うってことですか?」


「えっと、力を何か母体になるものに流す感じでです。私の場合は涙に力が宿り、神器ができました。ハルさんの場合はそうですね、その簪などはいかがですか?先ほどから気になっていたんですが、どうやらその簪は私の力とハルさんの神の力が合わさって形どっているみたいなんです。それを母体にすれば、とてつもない神器が生まれると思います‼」


ハルは天照の言った簪を手に取り、観察した。きれいに飾り付けがされている簪だ。


「この簪はそんなにすごいものなのですか…… わかりました。天照の言う通り、これを母体にします。 ですが、私はまだ力の使い方を知りません。そこはどうするんですか?」


ハルはどこか不安そうに天照に聞く、ハルが不安になるのも致し方ない、これから使ったこともない力を使い、物を生み出すのだから。


「そうですね…… ハルさんは初めてなので今回は、私と一緒にやって、力の扱い方に慣れましょうか。」


「はい、そのほうが私も安心してできます。なのでその方法でお願いします」


「わかりました‼ それでは、ハルさん、私と手をつないでもらっていいですか?」


天照がそういうとハルは天照の右手を握った。


「そして、母体の簪に私たちの力を流し込みます。まずは私から流しますね。」


ああ、天照から私に何か暖かいものが流れてくるのがわかる、これが神の力、とても体が熱い、体全身が熱を持っているようです。それになんだか、頭がぼうっとしてきました。


「ハルさん、次はハルさんの番ですよ。全身に力を込めて、上がってくる熱を体に巡らせていく感じです。」


天照の言う通りにするとなんだか、天照の時みたいなものが全身にめぐっているのがわかります。ですが、天照の時みたいに全身が熱いわけではありません。どちらかというと、なんだかひんやりして気持ちがいいです。


「天照、こ、これ、本当に大丈夫ですか? 先ほどから、体が熱く……」


「は、ハルさん?大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫じゃないです…… これは、体がおかしく……」


その瞬間、ハルの体がびくっと震える。


「ああ‼ あああああ‼」


「ハルさん!? 大丈夫ですか!? ハルさん‼」


天照は様子のおかしいハルに声をかけるが、ハルの息遣いは荒くなる一方。天照は握っていた手を放し、ハルの方に手をかける。


「ああ‼ や、やめて、さわらないで……」


「で、ですが……」


「これいじょう、は、たえられない‼」


ハルはおかしくなった自分の体に耐えながらもなんとか、天照に言葉をつなぐ。


「天照、簪は、簪はどうなってますか?」


天照はハルに言われ、簪の様子を見てみると、簪は光り輝いて、何かを形作ろうとしていた。


「ハルさん、簪は何かに形を変えようとしています‼ なのでもう力の放出は止めても大丈夫です‼ なので急いで放出をやめてください‼」


「だめ、です、もう、とめられない……」


次の瞬間、ハルは体を震わせながら、叫ぶ‼ 


「うわあああ‼」


天照が何かを言っているがハルの耳には届かない……

ハルの体は限界を超えたのだ。


そして、ハルの体が達したとき、簪も形を変え、あるものになっていた。


「はぁ、はぁ」


「ハルさん‼ 大丈夫ですか‼ どうしたんですか!? 私の時は何ともなかったのに……」


ハルの目はうるおい、息は荒く、顔は赤くなっていた。


「も、もう大丈夫です。体もなんとかもとに戻りました。」


「本当に大丈夫ですか? どう見ても大丈夫そうではないのですが……」


「大丈夫です‼ 今見たことは全て忘れてください‼」


ハルは、赤くなった顔をさらに赤くしながら、天照にお願いする。


「そ、それよりも、簪はどうなりましたか?」


二人は、簪に目線を送り、あぜんとした。


「え? これは……」


「こんなことが……」


二人の目線の先には、小さな少女が横になっていた。


「こ、子供?」


「そ、それに、これは、まさか」


二人があぜんとしている中、簪であったであろう謎の少女は目を覚ます。

そして、ハルの姿を見つけると、走り出し、抱き着いた。


「ようやく会えた、おかあさん」


ハルと天照は目を合わせ、同じ言葉を口にした。


「「お母さん?」」


どうやらハルの災難はまだ続く模様。

作者の蒲公英です。


例のシーンについてですが、ほら、言った通りですよね?

月夜見は天照と交わせ、そのせいで体が熱くなり、体が限界に達した。


ほら、どこもえっちぃくないです。(僕はなにもわるくない。もっと生々しく描きたかったなんて言えない。)

さて、ここから次回の話なのですが、次回は最後に出てきた謎の少女についての話になります。


次回予告、謎の少女とお母さん?です。

次回も読んでもらえると嬉しいです。


作者からでした。

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