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旅の準備をしよう

今日も三話更新します

まず一話目


 会議というほど難しいものではありませんでしたが、話し合いの結果ミアちゃんのご両親に留守を任せ、他の魔法使い一同で魔族領内の遺跡の調査に赴くことになりました。


 また昨日の地下神殿の調査、及び比較的安全だと思われる人間領内の探索も非魔法使いの軍の方々と考古学関連の研究者の皆様とで行うそうです。ただし、現状ではまだ内密に事を進めたいので、あまり大々に人数を動員することは難しいとか。基本的に没交渉だとはいえ、他種族との関係が悪化する可能性を考えれば仕方のないことではありますが。



「じゃあ、出発は明日の朝。移動手段と食料はこっちで用意しとくから、嬢ちゃんたちは自分の身の回りの物だけ準備しといてくれ」


「あいあいさー、です」



 話し合いも終わり、ジャックさんは準備やスケジュールの調整があるということで帰っていきました。ただの筋トレマニアの老人に見えますが、地位が高いだけあって遠出ひとつするにも色々面倒な手続きが必要なのでしょう。


 今回の調査は、この街から一番近い位置にあるアトラス山の遺跡をまず目指し、その時点での余力に応じて続行か帰還かを判断することになっています。その場所までは推測で片道二日。最初の旅らしい旅が短期間で済みそうなのは幸運でした。こういうのは少しずつ慣らしていかないとキツイと聞きますからね。


 奇しくも私の目的である送還魔法の調査がいきなり行えそうなのは個人的にはツイています。ただ、もし万事が上手く運んだとしても、そこでそのまま帰るかどうかは悩みどころです。私らしくもない考えですが、この世界での諸々のトラブルが解決しないままに帰るというのはスッキリしませんし。


 まあ、その魔法に関しては起動条件が不明ということだそうですし、今の段階では杞憂に過ぎませんが。それでも……一応、ミアちゃんだけには後で事情を話しておきますか。相談すれば良い考えが浮かぶかもしれませんから。



「じゃあ、とりあえず買物ですかね?」


「うん、着替えと日用品は必要だよね」



 現在時刻はお昼を少し過ぎたあたり。時計がないので体感での勘になりますが、多分午後二時前後というところでしょう。この時間なら大抵の商店はまだ営業していますが、日本と違って夕方過ぎには一部の飲食店以外は閉まってしまうので、買物に行くなら急がないといけません。



「食料は用意すると言っていましたけれど、オヤツ的な物は別に買っておきましょうか」


「そうだね、甘い物は大事だよね」


「ええ、大事なのです」


 

 他には医薬品とか、小さめの刃物なんかはあると何かと便利ですよね。ロープなんかも色々な長さと太さの物があると良さそうです。


 トイレなんて勿論ありませんから、用足し用の穴を掘るスコップとかも持っていきましょう。その辺男性はラクなのでしょうが、女子の場合は身体構造上色々面倒な手間がかかるのです。ミアちゃんに恥じらいがないと言われた私でも、いくらなんでも男性陣の目の前で堂々と用を足せる域には達していませんので。


 遺跡の調査をするなら筆記具は必須ですね。カメラなんてありませんからスケッチ用の紙とペン、あとは木炭なんかも使えそうです。測量用に巻尺などの長さを測る道具があれば有用かもしれません。


 道中の食事は基本保存食になると思いますが、鍋があれば簡単な調理だったらできるかもしれません。携帯可能な調理器具と調味料の類は用意しておきましょう。


 いきなり魔法を使わざるを得なくなったら着ている服が駄目になってしまいますから、着替えは余分に用意しておきましょう。伸縮性に優れた例のトレーニング着は服の下に常時着用しておいたほうがいいでしょうね。それも買っておきましょう。


 そして、それらの道具を持ち運ぶためのリュックサックのような物も必要です。移動手段は用意すると聞いていますが、場合によっては乗り物を置いて徒歩で進まないといけない可能性もありますから。 



 そんな具合にミアちゃんと話し合いながら買物のメモを作り、いざ買物に出向く事になりました。

 お財布に関しては、ジャックさんが帰り際に軍資金として銀貨の入った小袋をポンと渡してくれたので、今回はヒモにならずに済みそうです。結局他人のお金なのは変わりませんけど、精神的には同世代の少女にたかるよりだいぶマシです。


 いや実際にやってみるまで知りませんでしたけど、ヒモって相当精神的にキツいんですよ。図太さに定評のある私ですらあまりの罪悪感にすぐ音を上げたくらいですから。


 世の中には一人で何人もの愛人を囲ってヒモだけで生きている人間もいるそうですが、どういう精神構造をしているのでしょうか。ある意味で尊敬しますよ。




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