表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/105

オヤツタイム再び

三話連続更新の二話目


 「オヤツを食べに行きましょう」


 「うん、いいね」


 お昼寝を終えた私達は、迷う事なく午後の目的を決めました。体感的にはついさっきまでお昼を食べていた気もしますが、甘い物は別腹です。アナザー・ストマックです。


 女子の肉体はお砂糖とスパイスとその他素敵な諸々で練成されていると、かのマザーグースにも書いてあります。なので、女子である我々が甘味を求めるのは、もはや生命維持の為の本能だと言っても過言ではないと存じます。


 というか、午前中にエネルギーを使ったせいか、寝る前にたらふく食べたというのに、起きたらまたお腹が空いていたんですよ。筋肉量が増えるとそれに比例して基礎代謝が増すと聞きますし、魔法を使った状態であれこれやったせいかもしれません。





 とりあえず、出かける前に、今日も例によって服を借りて着替えました。

 昨日と同じようにミアちゃんの着せ替え人形になり、ああでもないこうでもないと何着か脱ぎ着して、三十分くらいしてようやくOKが出ました。

 文句を言える立場ではないのでされるがままになっていましたが、自分よりも私のコーディネートに熱を入れるのはどうなんでしょう?


 最終的に私の服は淡い若草色をしたロングのワンピース、ミアちゃんは私のと似たデザインのピンクのワンピースをメインにしたコーディネートに落ち着きました。関係ありませんが衣服のワンピースからの連想で少年ジ○ンプの続きが気になってきました。あの漫画とかその漫画とかどうなったでしょうか。出来れば話についていけなくなる前に帰って続きを読みたいんですが。




 おっと、話を戻しましょう。


 「それで、今日はどこに行きますか?」


 昨日のパンケーキのお店も良かったのですが、他のお店にも興味があります。

 とはいえ、この街の事情を知らない私にお店の選択は出来ませんので、今日もミアちゃんに任せるとしましょう。







 ◆◆◆







 さて、やって来ましたのは昨日のパンケーキのお店のような華やかさのない、どちらかというと地味な店構えのお店。外から店内を見た限りではそこそこお客は入っているようですが、昨日のお店のような混雑と比べると閑散とした印象があります。


 昨日のお店はミアちゃんも初めて行ったそうですが、今日のお店は以前からよく通っている行きつけだそうです。どんな物が出てくるのか楽しみですね。



 「ごめんくださいな。あの、いつものを二人分お願いします」



 おおっとミア選手、なんとごく自然な流れで大技「いつもの」を繰り出しました!

 お店の方にもそれでちゃんと通じたようですし、本当に普段から通い慣れているのでしょう。お客さんが少ない分一人でも入りやすいでしょうし。


 ただ「いつもの」と言ってから店員さんの顔を一瞬不安そうに見ていた点から察するに、普段はちゃんと商品名で注文しているのでしょう。もしかすると、常連アピールをして私に格好つけたかったのかもしれません。そんなところも可愛いですねぇ。






 「お待ちどうさま」


 「あ、ありがとうございます」


 運ばれてきたのは、メインのお菓子と温かいお茶のセットでした。お茶に関しては見た目紅茶っぽい感じで、これといって特筆すべき点はないように見えますが、お菓子のほうは……、



 「お汁粉?」



 小豆ではないようですが、お汁粉のようなお椀に入った汁物系のお菓子でした。これは色合いからすると、芋餡でしょうか?


 具材はお餅ではなく、炒ったナッツとベリー系の果物。汁の密度が濃い為に沈まずに表面に浮かんだような状態になっています。木匙が一緒に出されたので、これですくって食べるようですね。



 「うん、これはイケますね!」


 「でしょ! ね、美味しいよねっ」



 和風のお汁粉とはかなり趣が違いますが、かなりイケます。

 もったりした汁は、ともすれば重過ぎるようにも感じられますが、ナッツの香ばしさや果物の酸味と合わさるとちょうど良い具合になります。砂糖の入っていないお茶との相性も良いですね。



 「暑い季節には、これを冷やしたのも出るんだよ」


 「へえ、それも美味しそうですね。是非とも食べてみたいです」



 季節ごとにバリエーションがあるんですか。それは心惹かれる話です。冷やす為の手段は井戸水か、それともどこかに氷室でもあるのでしょうか?



 「そうですね、もし……私の滞在が長引いたら、今度は一緒に冷たいのも食べに来ましょうか」


 「……うん、そうだね」



 それに関しては残念ながら確約はできません。そして声音からすると、ミアちゃんもその事に気付いているようです。

 はてさて、私達が再び揃ってこのお店に来る事は果たしてあるのでしょうか?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ