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チート問題児の異世界旅行  作者: 早見壮
第一章 そうだ冒険者になろう
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第六話 旅立ち

 よし、っと!持っていく荷物はこんなもんかな。


「師匠、持っていくのってそれだけなんですか?」


「ん?ああ、ほかのはこの家ごとアイテムボックスに入れていくからな」


 俺がSSランクの魔獣を倒してから三日たった。あれから、いろいろとゴタゴタはあったが、今は『覇者の大森林』に帰ってきている俺たちは、いままさに出発準備を整えている。これから、拠点としてる家をアイテムボックスにしまったらいよいよ出発だ。


「相変わらず、その魔法ものすごい容量ですよね」


「まぁ、異能力によって容量は変わるけどな。でも、月夜でもこの家くらいは入れられるだろう?」


「そりゃあ、入れることはできますけど、入るだけです。しばらく待って異能力が全快しないと取り出すこともできません。というか、これから魔獣と戦うかもしれないのにそんなことに異能力を使えません」


「そりゃそうだけど。あ、そうだ。じゃあ、倉庫(ガレージ)っていうスキルを手に入れたらどうだ?ちょっと前に手に入れたんだけど、アイテムボックスの似たようなスキルだったぞ。スキルだから異能力使わないし。まぁ、容量は狭いし時間停止もついてなかったけど」


「ダメじゃないですか。それじゃあ、使い物になりませんよ」


「そりゃあ、家は無理だろうさ。でも、武器とかポーションならどうだ?それだけでも、大分楽になるんじゃないか?それに、スキルレベルが上がれば容量が増えたり時間停止ができるようになるかもしれない」


「う~ん、まぁ考えておきます」


「そうしておけ。習得条件はアイテムボックスみたいな空間系の術を使うことだ」


「また、異能力の消費が多そうな条件ですね」


「それだけ便利なスキルってことだ。地道に頑張っていけ」


「まぁ、気が向けばやってみます」


 本当に渋々って感じだな。まぁ、俺がアイテムボックスを使えるから必要ないって考えてるのかもな。でも、毎回俺が月夜と一緒に行動するわけじゃないんだぞ?まぁ、なんだかんだいってうまいこと覚えさせようか。


 今は、出発準備を優先しよう。そう思って、アイテムボックスに家を収納する。


「あれ?師匠、あっちの小屋はいいんですか?」


「ああ。あの小屋には農具なんかが入ってるけど、畑はこのままにするし、たまに帰ってくるからな。そのままにしておいたほうが、何かと都合がいいんだ」


 よし、これで一通りの準備は終わったかな。ウッドデッキに置いてあったティーセットもしまったし、これでいつでもお茶ができるな。畑とは別に鉢植えで育てていた茶葉も収穫しておいたし、忘れ物はないな。

 あとは、凜華を待つだけか。


「師匠!汲んできましたよっ。霊水です!」


 あっ、噂をすればなんとやらだな。


「おかえり、凜華。問題なかったか?」


「はいっ!水の精霊さんが樽に入れるのを手伝ってくれました」


「そうか、無事に汲めたようで何よりだ」


 水の精霊は霊獣の一種でその名の通り水場に生息している。温厚な性格だが、水を汚すものには容赦をしない。

 霊水は上級以上のポーションの材料になるが、そう簡単に沸いているものではないし、ススキノの街でも売ってはいなかった。

 そのため、この森の霊力エリアにある精霊の泉の霊水を汲ませてもらったのだ。


「よし、凜華も来たことだしさっそく出発――ん?」


「どうしたんですか、師匠?」


 一直線にここに向かってくる反応が三つある。この反応は――


「やっぱり、少し待とうか」


「なんでですか?もう準備整ってる、ますよね?」


「凜華、敬語が難しかったら、いつも通りに話してもいいぞ?」


「でも、お母さんから獣神らしくありなさいって」


「それは敬語を使えってことじゃないよ。たぶん、常に冷静にいろってことじゃないのか?」


「カエデの言う通りだぞ、リンカ」


「おっ、お母さん」


「妾もいるぞ、ツクヨ」


「お母様まで」


 意外と早い到着だったな。先ほどのこちらに近づいている反応は水無月たちだったのだ。そして、もう一つの反応は――。


「そもそも、人間よりも獣神のほうが格上じゃろうに。ほれ、嬢ちゃんの母親のカンナ様も敬語なぞ使ってはおらんだろう」


「あっ、そういえば――。ってあなたは?」


「久ぶりだな、鴉天狗の爺さん」


 三つ目の反応は、日本中を飛び回っている水無月の親友である鴉天狗の爺さんだ。みんな、鴉天狗の爺さんや鴉のお爺ちゃん、鴉天狗、鴉様とか呼び名がいろいろで名前を覚えてないんだよな。親友のはずのミナヅキでさえ鴉天狗呼ばわりしてるし。


「おう、カエデよ。ようやく出発する気になったのか?」


「まぁな。同行者がだいぶ増えてるが。そういえば、凜華とは面識がないのか?」


「まぁのう。いくら儂でもカンナ様の収める領地に無断では入れんからのう。リンカ嬢ちゃんや儂は鴉天狗の鳶丸(とびまる)という。このミナヅキの親友をしている」


 おお、そんな名前だったのか。鳶なのか鴉なのかわかりずらいな。やっぱり、鴉天狗の爺さんでいいや。


「あ、お母さんやツクヨお姉ちゃんから聞いたことがあります。あなたが、鴉のお爺ちゃん、じゃなかったトビマルさんなんですね」


「ほっほっほ、好きに呼べばよい。なんにしても、楓たちの見送りに間に合ってよかったわい」


「へぇ、そのためにわざわざ来てくれたのか?」


「まぁのう。色々世話になったし世話をした友が旅立つのじゃ。見送りぐらいするわい」


「じゃあ、鴉のお爺ちゃん、お母様行ってきます」


「お母さんっ!私も行ってきます!」


「水無月、栞菜さん。二人の娘は確かに俺が預かった。それと、王都について落ち着いたら一度こっちに顔出すよ。鴉天狗の爺さんも世話になったな」


「ぐすっ、……いいごでがんばるんじゃぞ?べんな人にづいていっぢゃだめじゃからなぁ!」


「泣きすぎだ、まったく。……リンカよ、よく学んで来い」


「もし、なにかあったらカラスに知らせてくれればどこだろうと駆け付けよう」


「ああ。じゃあ、またな」


 そういって、俺たちは見送ってくれる水無月たちに手を振りながら森を後にした。











「あっ、ようやく村が見えましたよ、師匠」


 時刻は昼過ぎ、俺たちが森を出てから五時間ほど経った。

 ここは、覇者の大森林に一番近い村でススキノの街から一日ほどの距離にある小さな村だ。基本的に旅をするときは日の出とともに出発し、日の入り前には野営に入るものだ。つまり、実質半日ほどしか移動には使わないものなのだ。

 この村から街へは、距離的には一日ほどだが、旅をすると考えるなら二日ほどの距離といったところだろうか。


 おそらくだが、この村とススキノの街の中間地点にもう一つ村があったのだろう。野営をするには、このエゾの地は厳しすぎる。村と村の距離は一日で旅を終えることのできる距離というのがこの世界の常識だ。

 地球なら自動車などの交通機関があったが、ここは異世界だ。高レベルの身体能力が高い冒険者ならともかく、村と村の距離が冒険者基準で作られることなんてないだろう。というか、いくら冒険者でも緊急時以外で走っての移動なんてしないだろう。

 つまり、魔獣によってもう一つあった村は滅びたのだろう。


「今日はここに泊まって、明日にはススキノの街に入るぞ」


「了解です」


「師匠、私お腹空いちゃった」


 そういえば、昼頃に付く予定だったから、先を急いで昼食を抜いたんだったか。


「そうだな。泊まる場所を確保して飯にしよう」


「やったぁー!」


 うんうん、凜華も大分慣れてきたな。口調も随分と砕けてきた。たぶん、これが本来の口調なんだろう。


「おんやぁ、めんずらしいこともあるだな。この村さ客人ば来るなんて」


 うん?どうやら、畑で作業していた人が声をかけてきたみたいだ。


「こんにちは。街に向かう途中でね、一晩この村に泊めてもらいたくて寄らせてもらったんだ」


「そんだかぁ。んなら、オラんとこさ来るといいべ」


「ん?いいのかい?」


「あぁ、これでも村長ばしとるんでな。部屋さ、あまっとるからの」


「ありがとう、世話になるよ」


「ありがとうございます」


「えっと、あの、ありがとうございます!」


 うんうん、月夜も凜華もちゃんとお礼を言えて偉いね。身分というか、格の高さでいえば月夜たちのほうが圧倒的に高いがだからといって感謝を忘れてはならない。

 傲慢な神なんて迷惑にしかならないからな。それこそ、どっかの邪神教団みたいに。


「おうおう、めんこい子たちだの。ばあさんも孫ができたって喜ぶべ。オラはタケゾウ・ヨシだ」


 ということで、俺たちは偶然知り合った第一村人で村長のタケゾウさんの家に泊まらせてもらうことになった。

 それにしても、惜しいな!もう少しで東京に行こうとしてる人になったのに!いや、行かれても困るんだけどな。泊めてもらえなくなっちゃうし。


「ここがオラん家だべ。おぉーい、ばあさん客人ば連れて来たぞー!」


 タケゾウさんの家は村長というだけありなかなかに大きな家だった。なんでも、長男が嫁を見つけて隣に家を建てて引っ越してしまい、次男も街に出て行ってしまったため、部屋が空いているのだそう。たしかに、タケゾウさんの隣に一回り小さい家が建っている。これが長男の家か。

 ちなみに、街に出て行った次男の名前はイクゾウではないらしい。


 そのあと、タケゾウさんの妻であるノリコばあさんがいたく月夜と凜華を気に入ってしまい、夕飯をご馳走してもらった。どうも、孫扱いされている節がある。長男さん、頑張ってくれ!


 さてさて、その夕食を堪能したあと、俺は部屋に戻りステータスを確認している。


「あっ、やっぱりレベルが上がってる。SSランクの魔獣を倒して経験値がたまってたのかな」


 この村に来るのが遅れた原因は途中で魔獣に遭遇したからである。これから、旅するということもあり三人で連携の練習しながら戦ったらレベルが上がったのだ。






 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 名前 風月楓

 性別 男(仮)

 年齢 16歳

 種族 龍族(龍※※す※※)

 Lv164 【78】


 HP 314800000 【31480】

 MP 578100000 【57810】


 STR 7240000  【7240】

 VIT 5830000  【5830】

 DEX 8140000  【8140】

 AGI 15210000 【15210】

 INT 8950000  【8950】

 LUK 2800000  【2800】



 〈スキル〉

 偽装Lv21 new・成長Lv37 33up・適応Lv48 33up・解体Lv48 43up・手加減Lv35 29up・念話Lv11 10up


 〈レアスキル〉

 武神Lv93 new・生産神Lv77 new・銃神Lv3 new・盗賊神Lv1 new完全耐性Lv24 new・超解析Lv56 new・超隠蔽Lv72 70up・再生Lv44 40up・予知Lv23 9up・神眼Lv8 new・超直勘Lv12 new・超感覚Lv58 34up・覇者の威圧Lv2 new


 〈異能スキル〉

 異能力感知Lv78 64up(魔Lv151・呪Lv89・霊Lv96・妖Lv128・仙Lv88・竜Lv26・鬼Lv37・龍Lv11)・異能力操作Lv65 51up(魔Lv124・呪Lv66・霊Lv73・妖Lv97・仙Lv69・竜Lv31・鬼Lv31・龍Lv28)・異能力遮断Lv56 45up(魔Lv120・呪Lv59・霊Lv68・妖Lv86・仙Lv61・竜Lv21・鬼Lv20・龍Lv14)


 〈特異能スキル〉

 龍眼Lv4 3up・神眼Lv5 4up・妖眼Lv5 4up・妖化Lv10 9up・妖装Lv5 new・仙眼Lv5 4up・竜眼Lv5 4up・鬼眼Lv6 5up・鬼化Lv10 new・鬼装Lv5 new・魔眼Lv10 9up・魔法Lv40 35up


 〈固有スキル〉

 想造Lv3 2up・創世Lv1・時空操作Lv3・運命操作Lv3・虚無操作Lv1・夢幻操作Lv1 new・眷族化Lv1・眷族支配Lv1・眷族召喚Lv1・全知全能(限定)・不老不死(限定)・龍化・龍召喚・龍真王ノ風格・龍真王ノ断罪


 〈称号〉

 龍真王・傍若無人・問題児・無自覚な努力家・神を超えし者・龍を創りし者・龍の頂点に立ちし者・全異能を所持する者・限界を超えし者・世界を創りし者・異世界から来た者・ジャイアントキリング・トリックスター new・神獣の友 new・覇者の大森林の主の親友 new・超越者 new・覇者の大森林を制圧せし者 new・獣神の友 new・神を弟子にした者 new


 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「うん、いつ見てもおかしいね」


 一か月ぶりぐらいに詳しく見たが、いろいろおかしいな。特にスキルがな。昔の面影もないのがかなりの量あるな。あとは性別。そして性別。

 それと【】内は超隠蔽で隠して偽のステータスを見せている。スキル欄はすべて隠している。俺のレベルくらいになるとスキルを隠しているのが常識らしい。

 ちなみに、ゼロの時は全ステータスを隠し見えないようにしている。まぁ、そもそも基本的なレベルに隔絶的な差があるとどんなにスキルレベルが高かろうと見えないらしいが。











「さてさて、やってきました!ここがススキノの街でえす。大きな城門ですね~」


 いま俺たちはススキノの街の城門前にいる。ちょうど、少し前に魔獣の群れが来たとき冒険者たちが陣取ったところだ。


「本当です。魔獣から守るためでしょうか?」


「これだけ大きかったら、周辺の魔獣なんてへっちゃらだね!」


「まぁ、この街はその理由が大きいな。他にも人の出入りを管理するためもある」


「人の出入り、ですか?」


「そう!その通り!そして、それを逐一チェックするのが伝説ともいわれるおなじみの門衛さんだ」


 そういって、俺は困惑気味でこちらを眺める門衛さんのほうへ大げさに手を向ける。ついでに、無駄によいしょしてみる。


「「おぉ~!」」


 うむうむ、なかなかに乗りがよくて俺はうれしいぞ。我が弟子たちよ。


「それでは、門衛さん。一言どうぞ」


 俺はハイテンションのまま、門衛さんに話を振る。ほら、弟子たちがキラキラした目で見ているぞ?


「うえっ!?――えーっと、あの、じ、自分が門衛であります!よ、ようk――」


「ハイ拍手~」


 パチパチパチ!

 おぉ~!さすが、門衛さん。我が弟子たちに大人気じゃないか。でも、まぁ、もうそろそろ終わりにしようかな。飽きてきたし。


「というわけで、門衛さん。街の中に入りたいんだけど?」


「――ィノの街へ!――えっ?あっと、はい。じゃあ、身分証を見せてください?」


「持ってないです?」


 そういって、月夜と凜華のほうを見ると二人はふるふると首を振った。


「そ、そうですか!では、入街料に一人、銀貨一枚かかります。そうしたら、木札を渡します。一時的な身分証の代わりとなりますのでそれをもって何れかのギルドか役所に出せば銅貨一枚で正式な身分証を作れます。身分証ができたあと、木札が返還されますので、その木札をこの街の何れかの門衛に渡せば、銀貨一枚をお返しします。身分証を作らない場合は二週間経つと木札で身分を証明できなくなります。その場合は門まで来てさらに銀貨一枚を払うか、一度街を出てもらいます。二週間たっても街から出ない場合は最悪捕まりますので注意してください。木札は街を出るときに門衛に返してください。ただし、身分証を作らない場合は銀貨一枚はお返しできません」


 門衛さんが一息に説明してくれる。前来た時も思ったけど、これを一言一句忘れずに暗記してるんだからすごいよな。月夜と凜華も面食らってるし。……あとで、ちゃんと説明しておこう。


「わかりました。三人分で銀貨三枚です」


「はい、たしかに。……これが木札です。なくさないようにお願いします」


「ありがとうございます。それで、聞きたいんですが冒険者ギルドはどこですか?」


 まぁ、本当は場所は知ってるが、一応楓としてこの街に来たのは初めてだからな。聞いておかないと不自然だろう。


「ああ、冒険者ギルドですか。冒険者ギルドは大通りをまっすぐ行った二階建ての大きな建物だよ」


 この街では、商業ギルドよりも冒険者ギルドのほうが大きい。本来なら逆らしいんだが、解体施設の関係で冒険者ギルドのほうが大きくなっている。魔獣の解体は冒険者が行うこともあるが冒険者ギルドでもできる。

 この地にいる魔獣は大きく力も強いが、この街にいる冒険者もまた実力者ばかりだ。そのため、その大きな魔獣が狩られてくることも多々ある。というか、日常の一幕である。

 また、専門的な設備を用いて解体しなければいけない魔獣もこの地には多く生息しているため、ほかの街よりも大きくて広い解体場が必要になるのである。


「ありがとうございます。早速行ってみます」


「ごほんっ!じゃあ、あらためて、ようこそススキノの街へ!」


 なぜか、気合のこもったそんな声を聴きながら俺たちは街へと入った。


「さて、とりあえず冒険者登録をして身分証を作って宿を探そう」


「わ、わかりました」


「うぅ、人がいっぱい」


 二人とも、初めての人間の街を見て戸惑っているな。まぁ、無理もない。そもそも、いままで人の姿なんて見ずに育ってきたんだ。それが、いきなりこんな数の人を見たらそんな反応にもなるだろう。


 幸い、周りにはお上りさんとみられて不審には思われてないだろう。だが、まぁ注目されるのもなんだし、早く冒険者ギルドに行ってしまおう。って冒険者ギルドといえば。


「二人ともこのあと冒険者ギルドに行くが、もしかしたら絡まれるかもしれない。対処は俺がするから二人は手を出すな、いいね?」


「は、はい。気を付けます」


(こくこくっ!)


 月夜は固く凜華は声を出す余裕もないのか首だけを振って了承してきた。


「ははは、二人ともそんなに緊張しなくて大丈夫だ。できるだけ早く二人が獣神だってばらすから、この街に住んでいる奴らで獣神に手を出すやつはいないよ」


 それに、その信憑性を増すためにゼロ(おれ)の方で手は打っておいたしな。俺の時みたいに絡まれて絡んできたやつを全員叩きのめすなんてことにはならないだろう。


「よしっ!行くか!」


「「は、はい!」」


 そういって、俺は冒険者ギルドススキノ支部と書かれた看板に目をやり、その扉を開けた。


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