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私の瞳
いま、私の瞳にはなにが映っているの。
LEDを視界の隅に夜空は広がって、冷たい冷気に晒された眼球が湿ってきているの。
12時間前に引いたガタガタのアイラインも滲んで、掠れた唇が広角に引き攣ってゆくの。
明日の私はどんな空を映すの。
俯けば足元にまで闇が広がっていて、ぼろぼろのスニーカーの足はどんどん重みを増すの。
先に見ていた一筋のライトに向かっても近づけば私を照らすだけ。
かじかむ親指の先、凪いだ水面は私の顔を映さない。
私の顔は私の性格は私の特徴は私のわたしは
わたしは私はわたしは私は
さて、これからどんな私を写せばいいの。