突発200文字小説「驟雨」
雨に降られました、それで浮かんだお話。
この雨も驟雨だったらいいのに……
ちなみに驟雨は「しゅうう」と読みます
簡単に言うとにわか雨のことです
学校も終わり、いざ帰宅!と言うときに
俺たちは突然の雨で昇降口に立ち往生させられていた。
「雨だね」
「あぁ」
短く言葉を交わした彼女の表情は、鉛色の空を見上げているのに何故か笑顔だ。
俺たちを尻目に雨の中駆けていく者も、傘を指していく者も、皆沈んだ表情をしているのに彼女だけは笑顔だった。
「……止んだね」
「あぁ、止んだな」
止むことのない気がしていた雨も驟雨だったらしく、突然に止んだ。
「それじゃあ帰ろっか!」
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