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その5 日根野道場

「「よろしくお願いします!!」」

結と頼は深く頭を下げた。


権平からの紹介状を見終えた道場主、日根野弁治はフムと言った。

しばらく結と頼を穴悪ほど眺める。

そして急に立ち上がると来いと言うような目をして歩き出した。


(ついて来いってことかな?)

あわてて結と頼は弁治を追った。


広い廊下を歩いて連れてこられたのは道場であった。

道場主である弁治が来たせいか引き締まった空気を感じさせる。

((気持ちいい!!この感触!))

結と頼は感じた。


そんな感受性豊かに感じているところを容赦なくぶっ壊し、

弁治は結と頼に試合を言い渡した。




試合は終わった。

「頼。どうだったと思う?」

「そんなの僕にだって分からないよ〜。日根野先生に聞かなくちゃ。」

不安そうに二人は顔を見合わせていた。


その試合を見て、弁治は驚いた。

(一体この2人は何者なのか?

 聞いたところによると、本格的に剣術を始めたのは最近だそうだ。

 これはまだまだのびる可能性が大いにある・・・・・。

 よしっ目録の持っている鈴木と橘川をつけよう!)


「鈴木、橘川来い!」

「「はいっ」」

弁治が結と頼を指し示す。

「今日からこの2人の面倒を見てほしい。

 名は時内結と頼だ。よろしく頼む。」


「「よろしくお願いします!!」」

2人があわてて頭を下げた。



最初に橘川が結と頼の素振りを教えた。

「これで1000回するんだ。」

木刀を2人に投げてよこした。

(うっ・・。竹刀より重いっ!!)


結と頼が素振りを始める。

すると、橘川はふらりとどっかに行ってしまった。


しばらくして、どこからともなくきゅうすと湯飲みを持って現れた。

中からは緑茶のいいにおいではなく、ドクダミの鼻を突くようなにおいを漂わせていた。


(何?あの橘川とか言う人、人がひっしに素振りしてるっていうのに、

 どこほつっき歩ってかと思ったらドクダミ茶なんて持ってきて!!)


(ねーちゃん。相当怒ってるなぁ。

 木刀に力が入ってビュンビュンいってるもんな〜。

 苛立つ気持ちも分からなくはないけど・・・。やめた方がいいと思うよ・・。)


(ちょっと気、ぬきたくなちゃった。

 どうせあの人見てないし・・・。いいよね〜。)


少し結は木刀に入れる力を緩めた。

「何やってんだ!!もっと胸張って!!」

橘川の罵声が飛ぶ。

「はいっ!!」

(なんだ。ちゃんと見てんかよ・・・。)

「何だ。その顔は・・・!」

橘川が結に近づいたかと思うと、

結の頭の後ろに手を添え口をこじ開けて、

片手に持っていたドクダミ茶を流し込んだ。


一瞬結は、何が起こったか分からなかった。

しかし、次の瞬間、味覚を感じる舌が急激に反応した。

(にげ〜〜〜〜〜〜〜!!うぎぁ〜〜〜〜。まじい!!!)

口を押さえて飛び回った。


橘川が満足そうな顔をした。

「次、そんな顔したら、もっと濃いのにするから!

 それと、もう一度最初から、1000回すること・・!」

ガーンと思ったが、結はドクダミ茶のことを思ってガクガクうなずいた。


(こんなまずい物、口に入れられるなら1000回素振りやる方がましだ〜〜。

 せっかく950回やったのに・・。トホホホ・・・・。)


(ねーちゃん。がんばれ・・・・。)

頼は結がドクダミ茶を飲まされているときに素振りが終わり、鈴木に教えてもらってた。


鈴木は無口で鬼コーチ、今まで自分が筋がいいと思ったやつは

徹底的にやらないと気が済まなかった。

ゆえに、まだ彼のレッスンについて行けた者は未だないらしい。


鈴木は思った。

(この2人なかなかだ。先ほど教えたことをもう習得している。

 こんなやつオレは教えたの初めてだ・・・。特に跡の方がいい・・。

 こいつは激しい技を繰り出すのがうまい。頼はすばやい。そこを伸ばしてやろう。)



坂本家夕食時。


「乙女ねーさん!ちょっと聞いてよ・・・・!

 あのね、私と頼を橘川さんと鈴木さんって人がが見てくれてんだけど・・・・。

 橘川さんってすんごい酷いんだよ!!だって・・・・・・・・・・。」


今日も元気な話し声がした。



こんにちは!!

今回オリジナルキャラクター出しました。

橘川さんと鈴木さんです。

たぶん次ぐらいまでしか出ないと思うんですが、

よろしくお願いします。

では、また次の話で!!

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