閑話説明とオレ
一身上の都合により短めで二連続
今から遡る事しばらく前。
オレは魔界でデュランの専属執事にして玩具にされてるワンコのセシェン君に魔力の塊ってやつを見せてもらった事がある。白くてピカピカしてたので、普通にパルッ○ぽかった。
ちなみにセシェン君というのは喋れる賢いワンコで、ついでに料理も洗濯も掃除もこなしちゃう、まさしく一家に一匹欲しい万能ワンコなのだ。……魔族だけど。
それはさておいて、魔力っていう奴はデュランによれば魔族の生命源で、普通は無色、でもって魔法を使う時のエネルギー……えーと、魔法が豆電球に灯りをともす事なら、魔力は電気。そういう関係らしい。
なんでオレのように先天的に魔力が体内に無い人とか、今のデュランのような魔力ゼロの人は魔法が使えない。
まぁ、でも電池が無いなら諦めれば良いじゃない! がオレだとすると、今デュランがやった事は、「電気が止められたら、隣の家から引いてくればいいじゃない!」というような事だ。
つまり、他人からの魔力借り受け。
無断でやったら犯罪である。
……ま、元から奴の行動は殆ど犯罪まがいだが。顔も含めて。
「へー、やっぱり普通はあの色なんだ」
アドルフの体の周りにオーラ○泉っぽく帯びている白色の光を見ながらオレはそんなところに感心してた。
その白いオーラは今ゆっくりと水みたいに流れて、繋いでるデュランの手の方へ降りていってる。
ただしその流れがデュランの方に溜まる事は無いのは、デュランが片っ端からそれを使ってるからだ。指先から捕虜の人の方に向かって何かやってるっぽい。
もうエセポエマー、つーか詠唱はしてねぇけどさ。
「……なぁ、ヴィーたん」
「はい、どうしましたか?」
「何やってんのアレ?」
「おそらく……何らかの施術なのでしょうけれど」
よく、分かりませんねと呟くヴィーたん。
「干渉系のようにも見えますが、詠唱が無いと言う事はそもそも魔法では無い可能性もあります」
「ふーん」
じゃあ魔術かな。
「何か……思ってたより面白くねぇな。帰ろうかなー」
「え?」
「ん?」
「え、えぇ……そうですね。戻りますか?」
「うん」
さくっと戻って計画の続きでも立てるか。
「リムりん?」
「え?」
「どうした? 何かぼーっとしてるけど大丈夫か? 具合悪い? さっきの戦闘で何かあったか?」
怪我してねぇだろうな。
「あ、うん。ありがと」
「ホントに平気か?」
「心配してくれるの?」
「当たり前だろ」
「……。もー、何て可愛いのっ! ナカちゃんてばっ!」
むぎゅー。息、息っ!
「窒息しかかっていますよ」
「あら、ごめんね」
リムりんの胸は凶器になる。
うん。まぁ死に方的に本望かもしれんけど?
「……」
ぐったり。
「ナ、ナカちゃん、ごめんね? 大丈夫?」
「おー……」
「……やすませましょう」
「そうね」
ごめんよ、オレこんなんでさ。
【作者後記】
ご無沙汰しております、尋です。
ここ数日更新をさぼっておりましたが、理由と言うのがまぁアレでして……。
貧しさに負けたー、いいえ、眠気に負けたー。
帰って来るなりベッドにダイブしておりました。起きてられなかったです。
昨日も一昨日帰って来てから夕方六時まで寝ておりました。
起きてからも口から出る言葉は「眠ぃー……」ばかりで……書いてる途中にねておりました。
コアラですか?(と自分に問いかけてみる)
まぁ、そんなんでご無沙汰しておりました。
今日中にもう一本書きます……でもまだ眠いってどんだけでしょうな。
自然には勝てません。
作者拝