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この話俺要る?

数日後、兵士が現れて牢屋の中の強と金の美女に声をかける。

「王様がお呼びだ」

強と金の美女を牢屋から解放し、王様の元へ連行した。

「魔王が倒されておった。どうやらお前達が歩いてきた方向で発見されたらしい」

と王様が言った。

「いかにも、魔王を討伐したのは我々です」

と強。

「その証拠は?」

「こちらです」と言い、強は鞄の中に入れた“謎の巻き物“を取り出して王様に渡した。

「鑑定士を連れて参れ」と王様が兵士に声をかけると、しばらくして鑑定士ぽい老人が現れて謎の巻き物をジロジロと確認する。

「王様、こちらは恐らく本物の魔王の遺品になります」

と鑑定士が答える。

「ほぅ…なんと書いてあるのだ」

王様が答えると、鑑定士は少しうつむきながら答える。

「はい……どうやら魔王は我々王国との和解を目的に、1人で魔王城を抜け出し、歩いて王国を目指す。と書き記されておりました」


しばらく沈黙が続き、居た堪れなくなった強が口を開く。

「バレたら仕方ない、戦うぞ金の美女」

「黙りなさい腰抜け」

呆れながら金の美女が答えた。そして跪き、王様へ話始める。

「王様、御無礼の数々大変申し訳ございません。魔王を倒したのは私でございます。どうかお許しを」

と深々と頭を下げる金の美女。

「よかろう。魔王が仮に王国に辿り着いたとて、それを信じるかどうかは答えは見えておる。その場で意見が食い違い争いになっていたはず」

と王様が冷静に答える。そして続けた。

「そちらの美女は相当な使い手と見た。どうか私共に力を貸してはくれぬか?」

と王様が金の美女に尋ねる。

「私にできる事であれば何なりと」

と金の美女が答える。


オッパイノ王国。

遥か昔この国は『楽園』と呼ばれ、世界中から愛されていた。

しかしある時、1人の勇者と名乗る男が王国にきて『この国はいつか魔王の力により滅ぼされる』と言い、王国を震撼させた。

そして何年もの間、王国は恐怖に包まれていたが、今回、魔王討伐した事で話が終結されたという——



「その勇者を見つけ出し、ここへ連れてきてはくれぬか?」

と王様が少し不安気に言った。

「分かりました。全力で見つけ出し、必ずこちらへ連れて参ります」

と金の美女が答える。

「すまない。おいお前達、彼等を丁重にもてなしなさい。この者達の食事の準備と、外出の支度を」

と王様が指示を出すと今まで雑な扱いをしていた兵士達が強一行に敬意を示し、バタバタと用意を始めた。

強は思った。『この話俺要る?』

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