新たな戦いが始まる
歓楽街『マジカルミラー』———
ここの住人は常に欲望に満ち溢れていた。
そしてその欲望こそ、“彼等の力の根源“となっている。
そしてその歓楽街を統治する1人の魔女がいた。
その名も『バージン』
その美貌は全ての男達を魅了し、世界の驚異としてその名を轟かせていた。
人間と魔族が協定を結んだ今でも、彼等を縛ることはできなかったという。
そして……その闇は、侵略の時を静かに待っていた。
薄暗い室内、レッドカーペットが敷かれた先に大きな金色の玉座に女がポツリ座っていた。
女は肘を立て頬に拳を当て、首を傾けながら話しだした。
「例の男の所在は分かったか?」
「いえ……未だ掴めておりません……引き続き全力で——」
女がその者に指を刺すと、男の姿はみるみる凶変していった。
「ひゃっほーーーーーーい!!最高だぜ!!!!」
体の皮膚は腐り果て、まさにゾンビのような姿となった。
歓楽街の魔女バージン、彼女の力は男の欲望を限界突破させ、欲望が消えぬ限り“無限に再生を繰返す欲望の化身“に変貌させる力を持っていた。
バージンは歩き出し、巨大な扉を開くと、そこは高さ30メートルほどのバルコニーからの絶景。
欲望の化身と化した総勢10万の軍勢が建物の前に整列していた。
軍勢を見下ろし、バージンが指揮を取る。
「皆のものっ!!お前達の欲望のままに進めっ!!!そして伝説の聖剣キャミソードに選ばれた男を捕えるのだ!!」
総勢10万の軍勢がその声に反応して叫び始める。
「バージン様ーー!!ばんざーーーーい!!!」
強はこの、今から起こる世界最大の驚異を、まだ知らなかった。
新たな戦いが始まる———




