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醍醐味

村人を一人殺してしまった。時間は動いていたため、もちろんバレてしまう。辺りには悲鳴が轟き、騒ぎを聞きつけた男達三人がやってきた。一人は手に刃物を持っておりこちらを凝視している。


「よくも俺の妻を殺しやがったな、簡単に死ねると思うなよ!!!」

「お前の嫁だったのか」

「そうだ!!ふざけやがって!!殺してやる!!...お前はここで待っていろ!」

そう言うと足に捕まっていた男の子を引き剥がした。

「なんだ、お前の息子か?」

「ああ、そうだよ!俺と妻が大事に育てた子供だ!」

刃物を振りかざし襲いかかってくる、あまりの殺意に一瞬たじろいだが、振り下ろされ、頭にあたる直前落ち着いて時間を止めた。


これで大丈夫だ。さて、ここからが時間停止の醍醐味だ。

こいつの息子を持ち上げて、刃物が振り下ろされる場所まで持ってくる。

うーん、もう少し顔の角度を上にして、丁度目線が合うようにしようか。

よし、これでオーケーだ。

時間停止を解除する。


「死ねぇ!」

「ぎゃぐばっ」

「え?...な、な、う、うそだうそだうそだうそだあああああああ!!!」


そこには、頭部を潰された女の遺体と実の父に刃物で頭をかち割られた男の子の遺体、そして、妻を失い息子を殺してしまった絶望に満ちた男という悲惨な光景が広がっていた。


これが時間魔法の正しい使い方だ。


突然のことに周りの村人は何が起こっているのか分かっていない様子だ。

よそ者を殺したかと思えば、子供が死んでいたのだから当たり前か。


さて、やりたいことも済んだので村を全滅させるとするか。うーん、突然全員何者かに殺されたって分かるのもいいが、やはり、忽然と全員が消えたという方が面白そうなので村人達を時間魔法で消滅させていく。


狩りに行った者達も帰ってきたのでこれも消滅させる。よし、全員終わったな。では朝になったら西にある町まで行ってみよう。

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