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続
「ヴェーーーーーーーー!!!!」
細長くて固いチューブを子牛の喉に突っ込んで流し込むのだ。
その間は、暴れないように子牛の上にまたがって首が下がらないように支えながらもう片方の手で人間の何倍もあるような哺乳瓶を持ってチューブに流し込む。
子牛はもちろん苦しいから暴れるし、生まれたてとはいえ力もかなりあるから、本気で押さえ込まないと飲ませ続けられない。
「ベー、、。」
終わる頃には、わたしも子牛もヘトヘトだ。
「よしよし!よく頑張ったね!もう終わりだよ。ごめんな。」
最後にもう一回タオルでゴシゴシ拭いてやる。少し怯えられてるのは気のせいだと思いたい。
「お前のためなんだよ」
通じないけど、つぶやいてみる。
あー、涙出そう。
唯一助かったのは、もう一匹が大人しく乳を飲んでくれたことだ。
前半戦終了。