生まれ変わる。
僕は星月輝夜、17歳。うちのクラスの人気者、星月聖羅の兄です。僕は昔からずっと泣き虫で顔も女の子っぽくて、みんなから避けられてます。
勿論家族にもです。実は僕が家族に冷たくされるのは僕が星月家の子供じゃないからです。僕は小さい頃、家の前に捨てられていました。そして、お父さんとお母さんに拾われました。最初は優しくしてくれましたが、僕が女顔になるにつれて、
「お前男のくせにキモいんだよ」とか「さっさと死ねよ。食費が勿体無い」遂には「お前は存在自体がいらない。空気が汚れるから消えろ」などと言われました。
今でも虐められています。
僕は考えました。「どうして僕なんだろう。僕が君たちに何かした?」でも僕は、決してみんなを恨みません!だってみんなを恨んだら僕をいじめてる人と同じになりそうなので。
そして今、僕は学校にいます。そんな親でも毎回給食費を払ってくれています。そこはとっても感謝しなくちゃですね!
正直高校の問題は超がつくほど簡単です。こんな生活を続けるのなら、僕は生まれ変わりたい。そこで事件が起こったんです。
「い、嫌だ、なにこれ!」
「ドアが開かないぞ!」
「魔法陣だ!やばいぞ」
僕は泣き虫だから怖くて泣きました。魔法陣が輝きだした途端に僕たちの教室に“何か”が飛んできました。僕はやっと死ねる……そう思いました。そこで教室は眩しい光に包まれたのです。
☆===
「んぅ…こ、此処は?」
さっき僕は死んだはずなのに…
『星月輝夜………いえ、竹内輝夜様こんにちは』
ふぇっ!どこから声が……?ま、まさか………お化け?
「ふぇ、ひっく、ひっく、…ふぇっ…」
『大丈夫ですよ。私は怖い存在ではありません』
「ひっく、どこぉ?ひっく」
『此処ですよ。輝夜様。そろそろ、お話ししてもよろしいですか?』
はわっ!これは全部僕のせい?
「ごめんなさい…。話を進めてください」
許してくれるかなぁ?
『えぇ。わかりました。輝夜様は教室に“何か”が飛んできましたね?あれは爆弾です。確かドローンに付けてあったと思います。それが爆発したと同時に部屋が光り輝きました』
え…それって、みんな死んじゃったってこと?
『いえ。皆様は爆発寸前に別の神のところに輝夜様を除いたみんなでに送られたので生きてますよ。』
じゃぁ僕はどうして?
『輝夜様が運悪く、いや、運良く一人だけ死んでしまいました。
竹内輝夜。貴方の今の願いはなんですか?』
僕は、僕は……僕は!生まれ変わって、いい人達と暮らしたい!
『貴方には試練が待っています。乗り越えられない試練はありません。ですが、たまにつまずいて暗く闇に落ちそうになることがあるかもしれません。それでも貴方は転生しますか?』
「はい!僕はもう一度人生をやり直して、愛と言うものがどういうものかを知りたいです。」
『その覚悟、創造神・リフレリアがしかと受け止めました。どんな試練が待っていようと乗り越えるのですよ?輝夜様。少々お身体に細工をしましたので、体が変わってると思いますが、受け止めて下さい。では、貴方の幸運と希望を楽しみにしています。さようなら、世界の子』
「ありがとうございました!僕、これから頑張ります!さようなら、リフレリアさん!」
『えぇ、貴方は特別に私の事をリリアとお呼びください。』
やった!初めての友達!
「ありがとう!リリアさんは一生の友達だよ!」
うわ、眩しい。これで僕、生まれ変わるのかな?
☆===その頃リリアは、
『あ、異世界に送るって言うの忘れてた。ま、私の初めての友達だし大丈夫だよね?』
本当に輝夜は生きていけるのだろうか。