まだ一日目
まー何も考えずに飛び出してきたわけですが
取り合えず飯でも食うか
ある程度車を走らせて
着いたのは、どこにでもあるファミレス
・・・待てよ
ここまで来たのはいいが
残念ながら一人で入る勇気が俺にはない!
このまま家に帰るわけには行かぬ、男たるもの一度決めたことはやり遂げる
入れない時点で男じゃないとか言うなよ?
というわけで
携帯電話の力を借りてと
ピルルルル
ピルルルッル
ガチャ
「あーもしもし」
「お客様は只今電波の届かないところに」
「声色を変えて出るぐらいなら、初めから出るなよ」
「てへへ」
「キモイ」
「優が?」
「・・・今地元帰ってる?」
「帰ってるよ、どうしたの?」(逸らしやがった)
「あー、俺も今地元にいるから飯でも一緒に食わん?」
「そうなんだ!いいよー、行く行く〜」
「んじゃ、いつも行ってたとこ来て」
「OK〜あのファミレスね」
ピ
ふ〜あの女俺のことをキモイって
昔のクラスメイトの会話に聞き耳を立てていたとき、たしか・・・「優君ってクール・・・」
OH〜俺も中々良いコメントもらってたんやな、キモイとは何事かプンプン
ファンファン!
思い出に浸っているときに
クラクションが鳴る
それに驚く俺は滑稽で、クールな面影はそこにはなかった
「おひさ〜」
「き、来たか、美幸」
コイツの名前は西条 美幸、俺の昔からの友達で今は他県の企業でOLをやっている。
顔はまー良い方、スタイルはまー良い方、性格はまー人によって変わるがまー良い方、あと美幸を紹介するにあたって忘れちゃいけないのが
・・・イタズラ大好きってことかな。一緒に人を罠にかけてるときは笑えても自分が標的になったときは泣ける
「んじゃ、行くか」
「うぃー」
中に入ってからは、自分達の近況とを報告しあい、それから昔話に花が咲き始める
「そういやさー、高校時代の女子達の俺のイメージってクール?」
「なんでそんなこと聞くの?」
「いや〜さっきたまたま思い出して悦に入ってましたわ」キャッキャッキャ
「う〜ん、そんなんじゃなかったよ」
「え!?嘘つけ!俺は女子達が話してたのをこの耳で聞いたぞ!」
「・・・それってまさか2年の頃一緒のクラスだった時のこと?」
「そうそう、たしかKさん達のグループが言ってた。「優君ってクール」って」
「あれはね、ぷっ・・・「優君ってクールって言うか暗いよね〜」って言ってたんだよ」
ふっ、うふふふふ
ぬか喜びはするもんじゃないな
「飯食ったけど、これからどうする?」
「んー特にすることないからドライブでもしようよ」
「わかった、んじゃおま「優の車でね」え」
「・・・うぃ〜」
会計を済ませて走り出す車
コイツを乗せるんじゃなかったとあとで後悔することになる