憧れ
「あわわ…夢じゃない…本物の魔女様だ…!」
カナメが魔女に会いたがっている人物がいるとの事で、休日に約束を取り付けお話をする事になりました。
「せ、折角のお休みの日にわざわざすみません…あ、そうだ、じ、自己紹介しないと……」
「イディアさん、ですね?安心してください、カナメさんからお話は伺っていますよ。今日は…私にお話があるのですよね?」
「は、はい!その…私、幼い頃からずっと、魔女様に憧れてて…感謝を伝えたくて。…その、昔話になってしまうのですが、ち、小さい頃からこの内気な性格でいじめられることが多かったんです。家でもあまり良く思われてなくて…家も外も、嫌な事ばかり……そんな時、魔女様が助けてくれたんです。さ、些細なことなので、覚えていないかもしれませんが……私は魔女様のお陰で生きる希望が見えました。ほ、本当に…ありがとうございます…!」
「私の力で誰かが助かったのなら…良かったです。」
…正直イディアには見覚えもなければいじめから誰かを助けた心当たりもありません…が、気づかないうちに人助けをしていたのならまぁ…悪いことではありませんし…
「そ、その…それで、ですね……もし良かったら、でで、デート…してくれませんか…?」
デート…デート?話が飛躍していますね、何か聞き逃してしまったのでしょうか…
「それは……一体なぜ…?」
「あわ、ごめんなさい!急でしたよね、その、ごめんなさい…へ、変な空気になっちゃったし、今日はもう解散した方がいい、でしょうか…ご、ごめんなさい…」
「そ、そんなに謝らなくても…少し驚いてしまっただけです。デート、しましょうか」
「ご、ごめんなさい!失礼しま……え?いいんです…か?ほ、本当に…?!」
「はい、デートは確か…二人で買い物に行ったりする事、ですよね?それぐらいなら構いませんよ」
「…!!あ、ありがとうございます!あわわ、私…私なんかと…魔女様が…デート…!」
イディアは暫く、目をキラキラと輝かせながら、噛み締めるようにデートという単語を呟いていました。
「それで…どこか行きたい場所は決めてあるのですか?今日は1日開けているので、少し遠出でも構いませんよ」
「あ、その、目星は付けているんですけど…サプライズ…として、今は何も言わずに、連れて行ってもいい…ですか?」
「それで大丈夫ですよ、それじゃあ…早速参りましょうか」
こうして何故か…イディアと魔女はデートをする事になりました。




