21. 空の国 また仲間が増えました
"お兄様があんなのですいません、ご主人様"
キャワタン!今度こそ本物のキャワタンちゃんです!
どうやらモコの妹らしく姿はほとんど同じなのですがここに連れてこられた時から赤いリボンを頭にしてあって見た目からしても可愛さ倍増なんです!はぁ~癒される~。
あっ、名前は可愛いからキュートにしましたよ。ネーミングセンスについては何も言わないで下さい。
"あんなのって言い方があるだろう"
モコは妹が来るとは思っていなかったらしくずっとふてくされているんですよね。困ったものです。
"ご主人様、お兄様はあんな感じですが能力は一族でも高いのできっとお役に立てると思いますから捨てないでやってくださいね"
ん?能力が高いとな?
「ねぇ、キュート、モコってどんな能力があるのか教えてもらっても良い?」
"はい。私達フワケンは特殊能力というものを持って生まれて来るのですがその能力は皆が同じではないのです"
ほぉ~。普通なら同じ種族は同じ能力を持ってそうなものだけど違うんだね。
"お兄様の能力はお兄様と触れあっていればどんな物や人でも空中に浮かす事ができるのです"
「え!空を飛べるってこと?」
"そうですね"
モコって本当に優秀じゃん!できるおじ様なんだ~!
「キュートはどんな能力なの?」
"私は兄とは反対なのですが…触れている人を動かなくさせる事ができます"
「え!キュートも優秀!」
えっ、待って…もしかして私って最強の仲間を得たんじゃないの?
「聞いていましたが…あの方は分かっていらっしゃったのでしょうか。こんなに優秀な2匹をこんなに簡単に頂いてしまって…後で頼みごとがあるなんて言いませんよね」
レグルスさん、フラグたてましたか?
私も少しは考えたけど気のせいだと思うようにしていたのに…。王族が親切心だけで無料で優秀なフワケンをくれるなんて、やっぱり怪しいよね。
「予定より少し早くなりますが明日の朝この国を出ましょうか」
レグルスの行動は早かった。言い終わらない内から動きだし、荷物のチェックを始めると、足りないものは今から買って来ると言って部屋を出て行ってしまった。相変わらずの行動の早さである。
はぁ~。私としてはもうひとつの空中庭園に取材をしに行きたかったんだけどな~。だけど面倒ごとに巻き込まれるよりは良いのかな。
取り敢えずレグルスが帰ってくるまでに、今までの空の国の事をまとめてみようかな。
最初はそうだな…観光名所の案内かな。空中庭園の絵でも描いてその横に説明文を書いてみよう。それから、この待ちの街の様子も書こうかな。こんなに白と青に統一されている国は珍しいよね。
う~ん、困るのはお店の案内だよ。看板の特徴を描いておかないとわかりにくすぎるよね。食べ物も絵で描いておいた方がわかりやすいかな。うんうん。
集中して作業しているといつの間にかレグルスが帰って来ていた。
「アイオラ様、絵も描けたんですね」
そうなのよ。前世の技術が役に立ってるんだよね。実は看護師の仕事をしていた私の担当は小児科だったので絵を描いたりすることがあったんだよね。何がいつ役に立つのか本当にわからないもんだよね。
「分かりやすく書けてますね。これなら誰が見ても理解できますよ」
「本当!嬉しい」
めったに褒めないレグルスに言われると嬉しすぎるわ。
"おい、俺のことは書かないのか?"
モコがフワフワと体を浮かせて絵を覗き込んでいた。
「え!自分単体でも浮けるの!?」
"あたりまえだろ"
モコ…能力を隠してたな。疑惑はあるがそれは置いといて考えることにした。確かにその国特有の動物について書いても良いよね。何に興味があるかは人によって違うしね。
「そうだね。モコ達についても書こうかな」
モコ達の絵を描いて説明文を…。どう書く?難しくない。モコ達の能力まで書いてしまうと大変なことになりそうな気もするしな。姿を描いてこの国特有の動物とだけ書いてすませておいた方が良いか。
「アイオラ様、いっそのことこの国の地図を手に入れてその場所ごとに書いた方がわかりやすいのではないのですか?」
それ!そう思ってたんだけど私…地図を描くのは苦手なんだよ。
「レグルスはこの国の地図を描くことができる?」
「できますよ」
やだ!本当にレグルスさんってば優秀!
「これに描いてもらっても良い。大きさはこれくらいでお願いします。後で周りに説明文とかを書きたいから空白部分は作ってね」
「わかりました」
レグルスは迷いもなくササット地図を描いてくれた。そこに私の描いた絵や説明の文章を書き足していくと…。
「良い!凄い良い感じ!」
自分の考えていた感じに近いかもしれない。
「さっきより良くなったと私も思います」
レグルスの太鼓判もらいました。
ガイドブックの作成のヒントが見えてきたかもしれない。




