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13. 石の国 結果発表~!!!


「ジャジャ~ン!見つけてカエルくん出動!」


 私が鞄から取り出した魔道具"見つけてカエルくん!"を岩に張り付けます。


 このカエルくんの目は鉱石を見つけられるように成分分析しながら奥深くまでセンサーで探せるようになっています。手足はロックフロッグを参考にどんな所でも引っ付いて離れないという優れものなんです!!!


 見かけはロックフロッグの小型なんてすけどね。


 カエルくんは目を光らせながらどんどん岩を登っていきます。すると「ケロケロ」と鳴き声が聞こえてきました。


「見つけたようですね。ですがあの場所は道具が届きませんよ」


 レグルスが道具を持つ腕を伸ばしてもカエルくんのいる場所に届かない。


「フッフッフ、こんなこともあろうかと作っておきました!ジャーン!!ドリモグラくん!!!」


 新たに鞄から取り出したのはドリルのような爪を持つモグラくんです。どんな固い石でも削れるという爪と暗いところでも作業ができる目を持っています。


 モグラくんを岩に張り付けると爪を使ってロッククライミングのように登って行きます。カエルくんの場所に到着すると鋭い爪で石を砕き始めました。カエルくんはまた別の場所に移動しています。


「かなり深く広い範囲を掘ってますね。鉱石が大きいのでしょうか?」


「もしかしたらそうなのかも。モグラくんの目は鉱石の大きさを測定して掘ってくれているはずだからね」


 モグラくんの姿が見えないくらい深く掘ってくれています。


「ビービービー!!!」


「何の音ですか!?」


「モグラくんの採石終了の合図の音だよ。石を落とすから危険だよってわかりやすいようにこんな音にしてみたの」


 モグラくんの採石した石には保護膜みたいなバリアーを張るように設定したので乱雑に扱っても割れないんだよね。我ながら自分のチート能力が怖いくらいの優秀作品なのです!


 ドン!


 上から落ちてきたのは1メートル四方の石でした。


「宝石…では無さそうですね。周りの石を取り除いていみないとハッキリとはわかりませんね」


 そう言ってレグルスが石を削り始めた。確かに宝石の輝きは無いけど何だろうあまり見たこと無い石なのが気になるな。


「ケロケロ」


「カエルくんが次の石を見つけたみたい。私は向こうを掘ってくるね」


「お願いします」


 カエルくんが新たに示した場所は私でも届く範囲だったので自分で慎重に掘り進めた。するとキラキラとピンクに光る石が姿を見せてくれた。


「こ、これってもしかして…ピンクダイヤ!?」


 昔は沢山とれていたが今はとれなくなってしまい高価で取引されているあの石!?勘違いかな?でも他にピンク色の石ってこの世界で見たことないと思うんだよね。


 私は採り出せた石を持ってレグルスの所に向かった。


「レグルス、この石が採れたのだけど…これってなんだと思う?」


 ピンクダイヤとは口にせずレグルスに判断してもらうことにした。本当は鑑定能力を使えばすぐにわかるのだけどそれでは浪漫がないですからね。


「鑑定でわかるんじゃないんですか?」


「浪漫がないな!鑑定する前のドキドキを楽しむというのはないの?」


「無いですね。早く鑑定してください」


 くっ…冷たいな。とレグルスを横目で睨んだ後に鑑定してみた。


「やっぱりピンクダイヤだ!」


 ゾイサイトさんと話をしていた時に見つかれば嬉しい石として聞いていたうちの一つなのでテンションが上がります。


「こちらも鑑定してもらって良いですか?思っているやつなら凄いことになるので…」


 凄いことって何?と思いましたがそこは聞かずにレグルスの石をとり敢えず鑑定してみました。


「え!?こ、これって…」


「その反応だと思っていた物で間違い無さそうですね。たぶんこの2つだけでもう終了で良いと思いますよ」


「…そうかも」


 開始30分で大物が2つも採石できてしまいました。もっと楽しみたかった気もしますが、この2つだけでも目だってしまいそうなので残念ですが終了します。見つけてカエルくんが優秀過ぎました。


 洞窟から出てきた私達を見て入口にいた係のお姉さんが「諦めたの?」と驚いた顔をして聞いてきましたが採ってきた石を渡すともっと驚いた顔になりました。


「ええ~!これをこの洞窟で見つけたの?え…嘘でしょ」


 どうやら鑑定できるお姉さんだったらしく目をパチクリと瞬きさせて念入りに石を見ています。お姉さんの驚いた声に反応した別の職員さん達もやって来てなんだか凄い状態に…。


「この洞窟ってこんな大物が採れたの?聞いたこと無かったわ」


「大会が終わったら調査する必要があるな」


「そうね。まだ資源として価値のある石が残っている可能性があるわね」


 職員さん達は真剣な表情で話し合っています。


「はい、お二人さんはこの番号札を持って大会本部まで行って下さいね」


 急にお姉さんからNo.1と書かれた紙を渡されたのでそれを持ってお姉さんに言われた通り大会本部に行きました。大会本部には飲み物や食べ物等が置いてあり食べ放題、飲み放題だそうです。飲み食いする事3時間後、結果発表の時間になりました。


 結果は…。


「大会の優勝者は…エントリーNo.1のチームです!なんとなんと幻と言われるピンクダイヤとそして…このミスリルの塊を掘り出しました!!!」


 大会本部の中央に置かれている机の上に私達のミスリルが置かれると会場にいた人々から大きな歓声があがった。


 トレジャーハンターに初参加したら優勝しました。…これってやっぱり転生聖女の特典とかが関係してたりするのかな?


「やっぱりアイオラ様ですよね。引きが強い…強すぎますね」


 隣のレグルスはボソッと話していますが誉められている気がしません。


 この日は明け方まで大会関係者や参加者さん達と騒いでいました。明日はもうお別れだと思うと少し寂しい気もしますが、楽しい思い出ができたので良かったです!




 




 


 



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