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眠れない日〜番外編〜

開いて下さりありがとうございます。


カエルムの番外編となります。

雨の日の夜はよく思い出すーーー


母から打たれた頬の痛みや、罵倒の声……自分は生きている意味など無いのだと思い知らされているようで、どうしようもない胸の痛みに襲われる。


シュネ義姉さんと会う前なら、きっと死にたくなって……どんなに苦しくても、泣けやしない。


そんな眠れない夜が続いていたのだろう。


でもーーー


シュネ義姉さんがどんな僕でも一緒にいてくれると言ってくれたから……


カエルムは布団に包まり、声を抑えながら涙を流した。


……今は泣いてもいいのだと、少しは楽になる。


「カエル厶ーーー!寝てる?」


シュネ義姉さんには泣いている声が聞こえているのだろうか……そう思わさせられる程にタイミングよく、シュネはカエルムの部屋の扉を叩いた。


カエルムが泣いている姿を見せまいと寝たふりを続けていると、シュネはおもむろに扉を開けた。


「カエルムー?」


そして丸くなった布団を見ると、勢いよく走り、丸まったカエルムへ突進し始めた。


カエルムの低く短い声が部屋に響く。


「やっぱり寝てなかったのね?」


「シュネ義姉さん……」


「私も雨の日ってついついナイーブになっちゃうの。だからお風呂上がって走って来ちゃったわ!今日は一緒に寝てもらってもいい?」


包まる布団に無理やり割り込むと、カエルムの涙を拭いながら満面の笑みを浮かべた。


すると……シュネの言葉はカエルムを優しく包み込み、さっきまで続いていた胸の痛みは消え、シュネに握られた手は暖かくなった。


「私はカエルムのお姉さんなんだから、怖い時は怖いって言いに来ていいのよ?」


ありがとうと言いたいのに、さっきとは違う暖かい胸の痛みで上手く言葉が出なかった。


それなのに、シュネ義姉さんは目を腫らしている僕を優しく抱きしめてくれた。


「明日は、一番最初におはようって言うわ!」


そして、そのままベットに寝ると、僕よりもかなり早く眠りについた。


でも不思議と、母様に打たれた痛みも罵倒の声も頭に流れてこない。


僕は初めて雨の日に何も考えずに、眠る事が出来た。






カーテンの隙間から朝日が差し込み、カエルムはシュネよりも先に目を覚ました。


日中はあんなにも走り回っているのに、夜だけは何故か寝相が良いシュネにカエルムは愛おしく微笑みかける。


「おはよう、シュネ義姉さん。」


そう呟くと、意識朦朧とシュネは目を微かに開き、微笑み返した。


「おはよう……今日は……何して遊ぶ?」


しかし直ぐに眠りにつき、カエルムは再び笑を零した。


この人とずっと一緒に居たい……そう思わさせられるカエルムの夜だった。




(おまけ)


その日をいい事に、シュネの部屋で寝るカエルムの姿はメイドによって良く見かけられる日常となった。

このカエルム番外編は終わりますが、本編はまだ続きますので暫しお付き合い下さい。


誤字脱字などございましたら、ご迷惑をおかけしますが連絡宜しくお願い致します。

時間がございましたら評価やコメントお待ちしております。

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まだまだ続きますので暫しお付き合い下さい! 有難いコメントや評価お待ちしております。
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