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書斎にいる妖精と魔法の羽根ペン


 書斎をついで、

 落ち着いても来ていたし、

 本棚を見渡してみた。


 適当にみつくろった本をデスクにつむ。


 形見分けは書斎と羽根ペン。


 魔法のかかった羽根ペンは、

 時折私がムカつくことを

 勝手に書き留めたりする。


 この書斎に住んでいるはずの

 作家妖精の姿は見えない。


 体が物質ではないのかもしれない。




 ・・・読書中、

 また羽根ペンが勝手に何かを書き出した。


【それ、読んだことある。死んだはずのやつが犯人】


 手で羽根ペンを払おうと思ったら、

 つまれた書籍の上に置いてあった

 インクつぼを倒してしまった。


 深い溜め息。


 ぺたぺたと、小さな音。


 こぼれたインクは紙にかかっている。


 そのインクを、踏んだのかもしれない。


 小さなあしあとが、紙の上に現れた。


 どうやらつま先立ちから

 飛んだらしく、

 あしあとは途切れた。



「いるのかい?」



 数秒の間。



 羽根ペンが、


【誰に言ってるの?】


 と、また勝手に書き出した。

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