ロボット転生
神様がいるんだとしたら、「どうして私なの?」って聞きたくなってくる。
再生精神。
まさか生まれ変わりっていうものが本当にあって、
ロボットに転生するなんて思ってなかった。
その危険性は聞いていたのに、なぜか自分ではないと高をくくっていた。
今は、大っ嫌いだった同級生たちの子供たちを世話するロボット。
そして、そのロボットが「私」であることを子供たちすら知っている。
アシモフの機械工学三原則により、言動はある程度遮断される。
何度もあらがおうとしたのだけれど、自殺もできない。
なんでソフトメカ搭載の『お世話ロボット』に、選ばれたんだろう?
なんで「私」を指定して、天に申請までしてロボットにしたんだろう?
流行ってるから、ってどういうことなんだろう?
みんながしてるんだよ、って言われても、周りの五・六人なんでしょ?
なんのため・・・?
神様がいたら、答えてくれるんだろうか?
どうしてロボットに生まれ変わる必要があったのか。
どうしてそれが、「私」だったのか。
特に喋ったことのない元同級生は、
「どうして君なのか『一生』言わない」と言っていた。
「どうして私を作ったのですか?」
「嫌味なやつだな・・・」
まさかそこで電源をOFFにされても、死ねないなんて知らなかった。
カチカチカチカチ、電源をONとOFFにされる遊びに耐えている。
いつになったら成仏できるんだろう?




