スターフラワーの村の伝説
私の名前は、伏せておこうかと思う。
村のみんなからは、「君」と呼ばれている。
お告げで選ばれし者だと言われ、スターフラワーの村での呼ばれ方は「君」。
ドラゴンは姫に求婚し、断られたことを腹いせに邪なる炎で村を焼いた。
時折やって来るドラゴンを追い払って欲しいと言われ、戦闘の装備などをそろえた。
ドラゴンを攻撃する剣、ドラゴンの攻撃から身を護る盾。
他にもアイテム屋にスリーマッチエナジーで作った星を持っていくと、交換できる。
髪飾りやネックレス、指輪なんかも護りになる。
スリーマッチエナジーとは、グラノノエールにあるエナジー生成法のひとつ。
グラノノエールにある、スターフラワーの村、そこが私の出身地だ。
山のほう、とか言っても、なんだったら森の中かもしれない。
まだ、明確にその村がどこにあるのか地図上、分からない。
そんなに大きな村でもないが、お城はある。
そこに美しいお姫様がいて、ドラゴンのよこしまに病に伏した。
これを解決しなければ、自分の身も危ないのかもしれない状態。
村では食料難だが、耕せば使える畑が残っている。
スターフラワーの村に戻って来た私は、協力要請をされた。
ドラゴンを追い払うことと、田畑を耕すお手伝いだ。
報酬は、『人生経験』。
スリーマッチエナジーで手に入れた星は魔法アイテムとも交換できる。
魔法アイテム屋のミコリさんは、身長が約十五センチ。
魔法の練習中に身体を小さくしてしまって、気に入っているから戻らないとか言った。
実は、姫を診たあと『呪い』を自分に封じて、小さいままを制約したひとだった。
それを知って、本格的にドラゴンと戦おうと思った。
魔法アイテムを六個混ぜて作る魔法の水は、植物の生長を安全に早める。
栄養もまんてんだから、それを成立させるためスリーマッチエナジーを時々していた。
星は特殊なエナジーでできていて、ドラゴンとの戦闘の疲労回復にも使える。
ある程度食べ物がなければ、生命力許容量が足りなくなる。
村から離れて暮らしていた私は、村の土でできた食べ物で生命力許容量を増やした。
そのためには、田畑の手伝いが必要だった。
魔法の水はすぐに野菜や果物を実らせてくれて、助かった。
そして姫がかかった病にも、ミコリさんがうけおった呪いにも、竜の灰が必要。
つまり、くだんのドラゴンを倒して灰にしなければ、皆が苦しいままだ。
スリーマッチエナジーをして、星をまず手に入れた所でドラゴンが来た。
弓矢を射って、悲鳴をあげたドラゴンは去っていく。
そして戦闘をすればお腹がすいてくる。
星で手に入れた特殊エナジーで、田畑をすぐに一部復活させた。
そこから、どうせなら美味しいものを安全に食べたいと思ったからの行動である。
種をまいたり、苗を植えたりして、スリーマッチエナジーをする。
手に入れた星で魔法の水を作り、ふりかけると急速に成長して食べ頃になる。
食べたら生命力許容量が上がり、どんどんドラゴン討伐への力をつけていける。
星を百個集めると、サブメニューというものの決まりで『技』が得られる。
その『技』のおかげで、先に戦った村人たちの願いによりドラゴンを追い払う。
最終的に『ひじりぼのお』と言う、技でしか、ドラゴンを灰にはできない。
それまでの期間は、追い払うしかない。
装備やアイテムを手に入れるための段階として、
スリーマッチエナジーという状態がある。
戦闘と畑仕事と、スリーマッチエナジー・・・そして、いくばくか。
ドラゴンのよこしまが村から取れてきて、田畑がだいぶ増えた頃。
星をたくさん手に入れて『ひじりぼのお』を獲得。
次のドラゴンとの戦闘で『ひじりぼのお』を発動させ、竜は灰となった。
その灰を畑にまいて、「素敵な花」と呼ばれるものを生成。
そして姫の『清い涙』と混ぜた特殊アイテムで、魔法の水を作った。
すぐに種からふたば、つぼみになり、つぼみが開くと聖なるエナジーが生まれた。
その花火みたいなエナジーは空で咲き誇り、星の輝きのような余韻を残した。
村から、呪いやよこしまが払われた。
そして姫は病から立ち直り、ミコリさんの呪いも解かれた。
元の大きさに戻りたいと言ったミコリさんが、実は天空の巨人族なのは意外だった。
小さくなったついでにそこらへんを見回っていたら、巻き込まれたらしい。
なんやかんやあったけど、関われてよかったのかもしれない。
同姓同名がちらほらいるから、書記者名をどうしようかと思う。
グラノノエールには、案外といる名前なんだ。
そうだ、題名は『スターフラワーの村の伝説』にしよう。
ここらで名乗っておこう。
そこで書記を終わりたいと思う。
同姓同名や異性同名もいるからな。
書記者【 リソタ・リタ・アデス 】
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