事情聴取
何で…何で何だよ!!
どうして?だってアイツは!梨沙は…
「…い!---っ!…ぎ! 椎…っ!!」
「おい、椎凪っ!!」
「…吉川、石川」
吉川と石川に肩を揺すられ、我に返った。
「心配したぞ。それと、警察がお前を探している、行った方が良いんじゃないか?」
「あ、嗚呼。ありがとうな」
「お前からそんな言葉言われるとむず痒いな」
吉川の空気を読まない言葉に一発殴っておく
でもお陰で気が楽になれたのには、感謝しなくちゃいけないな、と思ったのは内緒にしておこう。
「すいません。俺を探してるって聞いたんですが」
「…君が被害者の携帯に電話したのか?」
「はい。椎凪六夜です」
野次馬を入れないように立っていた警察に声をかけると、中に引っ込み、現場の責任者らしき人を連れてきた。
「わたしは大谷健だ」
「警部?」
「嗚呼。それで色々聞きたいんだが、いいか?」
「どうぞ」
「なら一つ目、君は被害者とどのような関係なんだ?」
「彼女とは、幼なじみであり、恋人です」
「そうか。それじゃあ---」
しばらく警部さんから事情聴取を受け、答えていく。
十分程してやっと終わり、警部さんが「帰っていい」と促してくれる。そして、警部さんも戻ろうとする。そこを呼び止めた。
「あの、俺にも捜査させて下さい」