表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
椎凪六夜の物語  作者: 蛍
2/5

空っ風が吹き初めた11月半ば

寒さに身を縮め、ため息を吐き出す。


その時、音楽が流れる。

小さな時から当たり前の様に慣れ親しんだ音楽だ。


そこでふと、ある噂を思い出す。



___あ、もしここで…いいなぁ、巡り会いたい



噂に少しの羨望を抱き、再び帰路につこうとしたとき、俺の名前を呼ぶ奴がいた。



「ん?椎凪じゃないか?」


「お、ホントだ。おーい椎凪!」


「石川、吉川。お前らが一緒って珍しいな」



俺に声をかけたのは、石川宏大いしかわこうだい吉川祐希きっかわゆうきだった。


石川は、今時では珍しい硬派で義理堅い奴だ。

一方で吉川は三度のメシより軟派という奴で、流行に流されやすかったりする。

本人は流行に乗ってらしいが。



「先程会ったんだ」「そ〜ゆう椎凪はどったの?」


芳川よしかわ先生に雑用頼まれたんだ」


「うわーあの先生人遣い荒いんだよなー」



「ドンマイ」と手を合わせてくるから一発殴っておいた。




「そういやさーあの噂知ってる?夕方の音楽が流れた時に"人が死ぬ"って言う」


「逆に知らない奴が居るのかよ」


「うーん…じゃあさ!クラスの新田彩香にったあやかちゃんがその噂で死んだってのは?」


「噂だろ」


「いやまあ、そうなんだけどさー…」



どこか納得のいっていない吉川。

そして、その意識を遮断するようにサイレンが、辺りに響いた



「救急車?」


「え、まさか噂が?」


「まさか。そんなわけ無いだろう」


「見に行ってみようか」


「何?そんなの不謹慎だろう」


「非日常に会えるかもしれないんだ。ためらう理由は無いだろう?」


「え、ちょ、まっ…!」



石川と吉川の静止の声を無視して、駆け出す



「はぁ、ほんっと椎凪ってこーゆーの止まらないよね」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ