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《あ!おねぇちゃん!ヒント欲しい?》
『...ほしい。』
舞華は言ってしまった。このヒントに隠された秘密を知らずに...
ニコニコと...いや、例えるならニヤニヤの方が合ってる笑みを璃々はしていた。
舞華は知らなかったのだ。璃々のこの笑みの正体を...
これはこの後起こる悲劇の予兆に過ぎないという事を...
そして、舞華が後悔する選択だったということを...
《ん〜、昼休みが終わる頃にはヒントは出来上がってるよ♪ちゃんと覚えとかないといけないよ。₦₦₦₦₦₦を忘れちゃいけないよ。》
『え?なに?何を忘れちゃいけないの?ねぇ!』
璃々はまたいつものように忽然と消えた。
璃々は一体何が言いたかったのだろう。
いきなりノイズが混じったようになって何を忘れちゃいけないのか
聞こえなかった。
舞華はさっきの事で頭がいっぱいになり授業中ずっとボーっとしていた。
そして、昼休みが始まった。今日もいつもみたいに友達とご飯を食べて
いる...何が違和感がある...なんだろう?と考えてた時
予想もしていなかった悲劇が始まった。
いきなり後ろの方でガシャーンという激しい音と女子のキャーという
耳をつんざくような悲鳴と男子の驚いた声が聞こえた。
みんなの視線の先に居るのは帰宅部の原野君だ。
原野君は手にパイプ椅子を持っていた。
その周りにはさっきの音の原因だろうガラスが飛び散っていた。
原野君はいつもはずっと静かに本を読んでいて、
目立つのが嫌いなタイプだったはずだ。
なぜいきなりこんなことをしているのだろう。
と、考えてるとまたもガシャーンと原野君がガラスを割った。
それを止めようとしたクラスの人気者の高橋君が原野君に近づいた
その時...