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昔歌
『絶望人形』
全てを見てきた幼き少女
大蛇を従えどこかを見てる
自分が人ではないと知った時
1度目の絶望が少女を襲った
「私は人じゃないのね」
両目から溢れた涙
少女の目は赤く世界を染め上げる
痛かった
苦しかった
だから逃げようとしただけ
少女は己の人間を白に捨て誓った
「もう白には戻らない」
戻れやしないの
全ての罵詈雑言少女を襲う
少女を温めてくれた友も
全てが燃やし尽くされ
二度目の絶望が少女の身を焼く
「全て燃えてしまった」
両目から溢れた涙
少女の目は赤い友を映し出すのみ
優しかった
ごめんね
ありがとうを言えなかった
黒になると誓ったのに私のせいだ・・・
「信じない」
あなたなの・・・?
ドウシテ ドウシテ?
三人で遊んでいたのに
なぜ全て燃やした?
赦さない 裏切ったこと
少年は石になり
体を砕かれた
少女は信じることをやめ
完璧なクロに
少女の絶望の叫びは
大きく響き渡る・・・