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ボス、水入らず

「それ以外に見たいものないもん」


「いや、それはだめだろ」


ボスがそう言うと、FMJはうーんと考え出した。


「でもそれじゃ私の谷間が報われないわ、見られ損とか悲しい」


「いや、見られ損つーより一方的に見せてきただけだしな」


「むう、でも私としては谷間に値するお兄ちゃんのものと言ったらいちもつくらいしか…………」


「…………背中洗ってやろうか?」


ボスがそう言うと、FMJは少し考えて


「うーん、まあ妥協点としましょう」


そう言ってFMJは湯船から出て椅子に座り、タオルをとってスタンバイした。


「じゃあお兄ちゃん、お願いしまーす」


そう言われてボスは背中をゴシゴシ洗い始めた。


「お兄ちゃん、もう少し強くして」


「こうか?」


ゴッシゴッシゴッシゴッシ


「うーん、もう少し弱く」


「こうか?」


ゴッシゴッシゴッシゴッシ


「あー、そんな感じ、誰かに背中流してもらうの気持ちいい」


「そりゃよかったな」


「次は私もお願いします」


そう言ったのはいつの間にか隣にいたカリアだった。


「…………なんであんたが風呂場にいるのよ」


「今日の兄さんを堪能しきれなかったので、一緒にお風呂に入ろうかと、そんなことより兄さん!」


急にカリアがボスに話を振ってきた。


「な、なんだ?」


「溜まってらっしゃるなら私を使えばいいのに!谷間くらい私ならいくらでも見せますよ!」


そう言ってカリアは胸を寄せようとした、だが胸の肉が少ないため谷間が作れないようだ。


「ふ、とんだ貧乳娘ね」


FMJが吐き捨てるように言った。


「こ、これから育つんです!」


「まず育つ見込みはないわね、諦めなさい」


「そんなことありません!私の胸は将来有望です!」


「あんた、二十歳すぎてよくそんなこと言えるわね」


FMJがそう言うと、カリアは涙目になりながら苦し紛れにいった。


「育つ、もん………!…………そ、そだつ………………うわぁぁぁん!」


泣きながらカリアはボスに抱きつき、FMJに指をさしながら言った。


「ねえさんが!ねえさんがぁぁぁぁぁ!」


「カリアさん、小さなお胸当たってるけど…………………」


ボスが呆れたように言ったが、カリアはボスの話を聞かずに泣きながらいい続ける。


「ひんにゅうって!気にしてるのにひんにゅうってぇぇぇぇぇ!」


「……………FMJ」


カリアの頭を撫でながら言った。


「謝りなさい」


「え!なんでわたしが……………!」


「謝りなさい」


「………わかったわよ、カリア、悪かったわよ………」


「ぐすっ…………ずず」


バツの悪そうにFMJがカリアに謝ると、ボスがFMJに近づき、頭を撫でた。


「ん、よくできました」




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