ボス、外出
「兄さんはどこに行くんですか?」
家の外でカリアがボスに聞いてきた。
「ん?少し俺の機関で足りない備品とかを買いに行くのさ、いつもは勝手に取り寄せだけど俺のサインなしには取り寄せできないからな、執務室に行くことできないから直接業者の所に行くのさ」
「きかん?そういえば兄さんはどんな仕事をしているんですか?」
「悪いがそれは教えられない、もし知ったら刺客がくると思え」
「そ、そんなおっかない職業なんですね、分かりました」
……………………………………………………………………
「それじゃ俺はしばらくここで業者と話し合いするから外で待つか家に帰るかしてくれ」
でかい企業ビルの前でボスはカリアに話した、するとカリアはニコリと笑ってボスにい言った。
「はい、わかりました、では外で待ってます」
「ん、それじゃ」
そう言ってボスは企業ビルの中に入っていった、するとカリアはさっきまで笑顔から一気に落ち込んだ表情になった。
「はあ…………兄さん買い物って言ったから一緒に行ったら楽しいかな〜って思ったのにバリバリ仕事でした………兄さんは趣味が仕事なんですね…………」
ため息をつきながらカリアはその場にしゃがみこんだ。
「兄さんは私に興味をもっているんでしょうか?それとも赤の他人なんでしょうか?……………………………もし赤の他人なら悲しいです」
なんだか悲しくなってきたカリアは目をこすってボスの帰りを待っていた、すると見知らぬ男が目の前に立っていた。
「そこの嬢ちゃん、どうしたんだい?」
そう言われて顔を上げてみると目の前には何処かで見たことあるような男が立っていた。
「べ、別にどうもしてないです」
「そうか、なんかしゃがんでるから具合悪いのかと思った、所で嬢ちゃん、ボス知らない?」
「ぼ、ぼす?」
「ああ、悪い、なんか左目だけ目の色違う男」
「左目だけ…………あ、もしかしてお兄ちゃんですか?」
「お兄ちゃん?あいつ兄弟なんていたっけ?」
「あ、義理なんです、養子みたいなもんなんです」
「そうかそうか、で、お兄ちゃんはどこにいるんだい?」
そう男が尋ねた瞬間、ビルから発砲音が聞こえてきた。
「え?な、なに!?銃声?」
そう言ってカリアは立ち上がった、しかし男がカリアの肩を掴んで無理矢理しゃがませた
「弾が飛んできたら危ないだろ?しゃがんでろ」
そう言って男はビルに向かって歩き出した。
「ちょ、危ないですよ!警察に連絡して逃げた方が………」
「あ?大丈夫、俺大統領だし」
「は?なにいって……………大統領!?」
そう、さっきまで話していた男は大統領だった。
「そ、大統領、警察に連絡しなくてもいいからね、計画狂うから」
そう言ってスタスタとビルに入っていった、するとボスが出てきた。
「に、兄さん!中で何があったんですか!」
「ん?秘密」
そう言ってボスは口に人差し指を当てた。
「ひ、秘密って………怪我はしてないんですか?」
「ああ、ピンピンだ」
そう言ってボスは歩き出し、カリアは急いでボスについて行った。
「兄さんは秘密が多いのですね、私には何も教えてくれませんね」
「そういう職業だ、カリアさんの姉さんだってあまり俺の職業を知らないだろう」
「むう………そうなんですか」
そういいながらカリアはボスに寄りかかった。
「今日は疲れました…………おぶってください」
「いいよ、ほれ」
そう言ってボスはしゃがみ、カリアをおぶった。
「えへへ、やっぱり兄さんは優しいのです、背中も大きいです」
「そりゃよかったな」
そう言ってボスは家まで話さす歩いた。




