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ボス、メラメラ

「にーぃーさーん」


「………」


くそ、作戦は順調だったはず、あの時よっこらしょなんて言わなければ……そう思いながらボスはカリアのベッドで寝ていた。


「ふふふ、兄さんこっち向いて下さいよ、あ、もしかして照れてるんですか?」


そう言ってカリアは後ろからボスに抱きついた。


「兄さんは恥ずかしがり屋ですね〜、大丈夫、別に笑ったりなんてしませんよ」


「あのー、カリア、さん?なかなかに暑苦しいんだけど」


「んもう、妹なんだからさん付けなんてしなくてもいいですよ、それと話をする時は相手の目を見て話すのがマナーですよ?こっち向いて下さいよ」


なんどもボスに顔を合わせるように促すカリアにボスは負け、寝返りをうってカリアと顔を合わした。


「あ、やっと顔を合わせてくれましたね、恥ずかしがり屋な性格は早く治したほうがいいですよ?」


「はは、そうだな」


そう言ってボスは少し笑い、上を向こうとするがカリアに体を抑えられ、腕と足を使ってがっちりボスをホールドした。


「ついさっき言ったばっかりじゃないですか、もう無理矢理でもその性格を矯正します」


「勘弁してくれ………」


そう言ってボスはもがこうとするが、なかなかカリアは離れず、動くことは困難であった。


「ん、もうそんなに暴れないで下さいよ、くすぐったいです」


どうやら動いても無駄らしい、大人しくしといたほうが身のためかもしれない、そう思ったボスは大人しくなった。


「それが一番です」


そう言ってカリアはくすっと笑った、だがボスを以前ホールドしたままである。


「なあなあ、いい加減に放してくれないか?寝返りできないと俺寝付くことできないんだけど」


「だってそんなことしたら兄さん恥ずかしがり屋だから顔合わさないじゃないですか」


「…………むう、我慢するか」


最早どうにもならないと直感したボスはカリアと顔を合わせて寝ることにした。


「ふふふ、いつぶりですかね、こうやって誰かと一緒に寝るのは」


「………前は誰と一緒に寝てたんだ?」


「小さい頃ははお父さんと一緒に寝てたんです、あの頃は一人で寝るのが怖かったなあ………」


「………………へえ」


そう言ってボスは静かに目を閉じた、すると急にカリアの鼻息が荒くなった。


「に、兄さん……寝てる顔かわいい……責めたくなっちゃう」


そう言ってカリアは服に手をいれようとした。


「カリアさん、起きてる起きてる」


ボスがそう言うとカリアはひゃっと声を上げて手を引いた。



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