ボス、結婚
「助けて!お兄ちゃん!」
今日も今日とでFMJはボスに泣きつくように執務室のドアを開けた。
「今度はどうしたんだー?カバンにゴキブリでも入っていたかー?」
そうどうでもよさそうにボスは返答した。
「違うの!もしかしたら私結婚させられるかもしれないの!」
「へー、よかったじゃん、俺の仕事場で全裸になる奴を娶ってくれる奴がいて」
「全然良くないよ!お見合い結婚とかいや!」
「なんだ?親にお見合いしろっていわれたのか?」
「うん、でも私結婚するならお兄ちゃんとしないといけないもん!お見合いなんか出来ないよ!」
「兄弟同士は結婚出来ないぞー?とゆうわけでお見合いして早いうちに結婚しときな、年取って周りが既に結婚していて自分だけ結婚していなくって焦りまくるぞ?」
「うん、だから早いうちにお兄ちゃんと結婚しないと」
「いや、俺の話聞いてた?」
「聞いてたよ?私が結婚出来なくて焦る前にお兄ちゃんと式挙げようって話でしょ?」
「うむ、聞いていないな」
「とにかく!私はお兄ちゃん以外と結婚する気はないのでお見合いには行きたくない、しかし親は認めるわけがない、そこでお兄ちゃんには彼氏役をして欲しいの!」
「は?」
ボスはイミフとゆう感じの表情を浮かべた、しかしFMJはお構いなしに話を続けた。
「いいでしょ?お兄ちゃんと結婚するのはもう決まったことなんだから、いつか親にも顔を出すわけだし」
あれ?もう決まったことなのか?俺はFMJと結婚する以外の道はないのか?
「……………てことは俺、お前の親に会わなきゃいけないのか?」
「うん、当然」
「仕事があったとしても?」
「仕事なんて何時でも出来るでしょ?」
そう言うとFMJはボスの手を取って顔を近づけた。
「お願い、とりあえず明日親に会ってくれない?」
「明日!?そんな急なこと言われても……」
「お願い!輝かしい私達の未来のためにも!」
正直に言うと滅茶苦茶嫌だが、どうもお見合いをしたくないFMJに押されて、結局ボスはFMJの親に会いにいくことになった。
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「……………なんでこんなことに」
ボスはFMJの家の前でボヤいた、FMJの家はかなりのお屋敷だった、どうやら由緒正しい家柄というやつだろう、こりゃお見合いにする理由もしきたりというやつかもしれない。




